ルクレールのように連勝したドライバーも居ますが、多くのドライバーはあまり良い結果では無いような?
念願の初優勝を果たしたサインツの次戦が気になるので、調べてみました!
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2022年F1第10戦イギリスGPでは、酷いクラッシュが発生してしまいましたが。
カルロス・サインツが見事に初優勝を遂げて、歴史に残るグランプリとなりました。
これまで通算で2位×5回と、なかなか勝てそうで勝てなかったサインツ。
今シーズン序盤の不運の連鎖もようやく終わったし、ぜひここから連勝を目指して欲しい!
なんてことを考えていたら、また頭にふと疑問が湧いてきました。
『初優勝したドライバーの翌戦って、良い結果ってあまり無い気がする・・・?』
例えばフェラーリのルクレールは、初優勝からいきなり連勝しています。
このように良い結果ももちろんあるのですが、なんだか不運な結果となるドライバーの方が多いような?
これは気になってきたので。
さっそく調べてみることにしました!
「F1初優勝ドライバーの翌戦」結果一覧
No. | ドライバー | 年度 | 初優勝の翌戦 決勝結果 |
---|---|---|---|
NEW | C.サインツ | 2022 | ? |
1 | E.オコン | 2021 | 7位 |
2 | S.ペレス | 2020 | リタイア |
3 | P.ガスリー | 2020 | リタイア |
4 | C.ルクレール | 2019 | 優勝 |
5 | V.ボッタス | 2017 | リタイア |
6 | M.フェルスタッペン | 2016 | リタイア |
7 | D.リカルド | 2014 | 8位 |
8 | P.マルドナド | 2012 | リタイア |
9 | N.ロズベルグ | 2012 | 5位 |
10 | M.ウェバー | 2009 | 3位 |
11 | R.クビサ | 2008 | 5位 |
12 | S.ベッテル | 2008 | 5位 |
13 | H.コバライネン | 2008 | 4位 |
14 | L.ハミルトン | 2007 | 優勝 |
15 | F.マッサ | 2006 | 9位 |
16 | J.バトン | 2006 | 4位 |
17 | J.トゥルーリ | 2004 | 4位 |
18 | F.アロンソ | 2003 | 8位 |
19 | K.ライコネン | 2003 | 2位 |
20 | G.フィジケラ | 2003 | 15位 |
21 | J.P.モントーヤ | 2001 | リタイア |
22 | R.シューマッハ | 2001 | リタイア |
23 | R.バリチェロ | 2000 | 4位 |
24 | E.アーバイン | 1999 | 5位 |
25 | H.H.フレンツェン | 1997 | リタイア |
26 | M.ハッキネン | 1997 | 優勝 |
27 | O.パニス | 1996 | リタイア |
28 | J.ヴィルヌーブ | 1996 | 11位 |
29 | J.アレジ | 1995 | 5位 |
30 | J.ハーバート | 1995 | 4位 |
31 | D.クルサード | 1995 | 3位 |
32 | D.ヒル | 1993 | 優勝 |
33 | M.シューマッハ | 1992 | 3位 |
34 | T.ブーツェン | 1989 | リタイア |
35 | A.ナニーニ | 1989 | 2位 |
36 | G.ベルガー | 1986 | リタイア |
37 | A.セナ | 1985 | 7位 |
38 | N.マンセル | 1985 | 優勝 |
39 | M.アルボレート | 1983 | リタイア |
40 | R.パトレーゼ | 1982 | リタイア |
41 | A.プロスト | 1981 | リタイア |
42 | N.ピケ | 1980 | リタイア |
43 | R.アルヌー | 1980 | 優勝 |
赤字:優勝 緑字:リタイア
(調査条件)
- 1987年以降に現役だったF1ドライバーを調査
- 2022年F1第10戦イギリスGP終了時点
いつものように、管理人がF1を見始めた1987年以降の35シーズンを調査します。
1987年以降の現役ドライバーのうち、優勝を達成したドライバーは43名。
そのドライバ―達の、初優勝の翌戦結果がこちらの一覧表です。
まず驚きなのが、リタイアの多さです!
15名ものドライバーが、翌戦はリタイアに終わっています。
リタイア率は、なんと驚異の34.9%となります。
管理人が、「不運な結果が多いかも?」と感じたのはこのあたりのデータが要因かもしれません。
2012年以降のリタイア率は異常
とは言っても、昔のF1は完走率が低かったので、その影響かとも思ったのですが。
2012年以降の、ここ10年のデータを見てみてください。
9名のうち、5名がリタイアとなっていることが分かります。
完走率の高くなった近年のF1では、この50%を超えるリタイア率は異常ですよね(汗)
ここ10年で特に記憶に残っているのは、今をときめくマックス・フェルスタッペン。
2016年スペインGPで、レッドブルへの移籍初戦で見事な初優勝を達成して。
意気揚々と乗り込んだ翌戦モナコGP、まず予選でクラッシュして最後尾スタート。
そして決勝でまたもクラッシュを喫して、無残なリタイアに終わってしまいます。
このマックスの例に限らず、近年のF1では異常とも思えるリタイア率の高さ。
これはサインツにとっては、縁起の悪いデータであることが分かりましたね(汗)
初優勝からの連勝は、苦労人チャンピオンが多い?
一方で、初優勝から連勝を飾ったケースを見てみると。
ルクレール、ハミルトン、ハッキネン、ヒル、マンセル、アルヌーの6名です。
1年目や2年目で早くも初優勝した、ルクレールやハミルトンはともかく。
それ以外は、「初優勝までは苦労しながらも、その後タイトルを獲得したドライバー」が多いですよね!
例えばこちらの写真、1998年開幕戦オーストラリアGPのミカ・ハッキネン。
初優勝から見事に2連勝して、感涙にむせぶシーンです。
ハッキネンは前年1997年最終戦ヨーロッパGPで、99戦目にしてようやく初優勝。
これは当時もっとも遅い初優勝記録でしたが、ついに才能が開花しその後2度のタイトルを獲得するまでになりました。
もっとも遅い初優勝記録からの、タイトル獲得と言えばもう一人。
今回のイギリスGPで、何かと目立っていたこのナイジェル・マンセル(笑)
マンセルも苦労して72戦目で初優勝を遂げて、さらにその後7年間も苦労を重ね1992年にようやくタイトルを獲得します。
そしてデイモン・ヒルは、初優勝までのレース数こそ少ないですが。
31歳での遅咲きF1デビュー、そして弱小チームで予選落ちが続くなどの苦労を味わった上で。
1993年に初優勝からなんと3連勝、そして1996年には見事にタイトルを獲得しています。
サインツも、目指せ苦労人チャンピオン?
今回優勝したサインツも、151戦目での初優勝ということで。
これはペレスに次いで、歴代2位の遅さという記録です。
なので、もし次戦オーストリアGPでサインツが連勝すれば。
これは苦労人チャンピオンとなる資格がありますね(笑)
見てきた通り、あくまで統計データ・ジンクスではありますが。
- 初優勝の翌戦は、リタイアが多いこと。
- 初優勝から連勝すれば、後にタイトル獲得への期待が高まる
ということが分かりました。
果たしてサインツは、統計データで確率の高いリタイアなのか、それとも見事に連勝をやってのけてくれるのか?
次戦オーストリアGPは、ぜひこんな着眼点からも楽しんでみることとしましょう!
以上、初優勝ドライバーの翌戦に関する調査でした!