次期日本人F1ドライバーとして期待の角田裕毅選手。
8月のF2ベルギー大会 レース1で見事に勝利しランク3位に上がった後、まさかの失速が続いています。
F2イタリア大会のレース2、F2ムジェロ大会のレース1・2ともに無得点に終わり、3連続無得点でランク6位にまで後退してしまいました。
来年からF1デビューするためには、残り3大会6レースで、ランク4位以内が絶対条件となります。
しかし、来期ドライバーを決める日程やF2日程を考えると、今週末に行われる次戦ロシア戦がいよいよ正念場のレースとなります。
来年F1にステップアップするためには、ロシア大会でどんな結果を出す必要があるのか、条件など見ていきたいと思います。
白熱のF2ポイントランキング
まずはこちらが、これまでの9大会18レース終了時のF2ポイントランキングです。
現在、角田選手は123ptでランク6位。
4位のシュバルツマン選手とは17pt差、トップのミック・シューマッハー選手とは38pt差となっています。
7位のデルトラ選手とはわずか1pt差、8位の周選手とも15pt差なのでこのあたりまでがとても接戦です。
ロシア大会では、実際のコース上の戦いだけではなく、このあたりのポイントランク上位を争うドライバーたちとの兼ね合いも考えた走りが必要になってくるでしょう。
アルファタウリのドライバー決定は10月?
角田選手がもしF1デビューするとなると、レッドブルとホンダの育成ドライバーですからアルファタウリからのデビューとなるでしょう。
このチーム、ドライバー人事は親チームであるレッドブル主導で決めることになっています。
レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士によると、『アルファタウリのドライバーは10月には決めたい』とコメントしています。
つまり角田選手は、10月にはスーパーライセンス取得条件であるランク4位以内に目途が立っていないと厳しい状況であることが想像できます。
ロシア大会の次戦はなんと2か月後
F2の残り3大会の日程ですが、ご覧のスケジュールとなります。
9月25-27日のロシア大会の次は、なんと10月にはレースが無く、2か月後の11月27日-29日のバーレーン大会となります。
F1はこの間に4レースあるのですが、なぜかF2は開催されません。
ゆえに、角田選手にとっては、次戦ロシア大会で結果を出すしかない正念場の状況です。
ロシア大会終了時点で、今と変わらずランク6位前後であれば、おそらく来年F1に乗る判断は出ないでしょう。
現ドライバーのガスリーやクビアトの去就にも影響するため、11月末まで待って判断することも無いはずです。
ロシア大会ではレース1勝利と、レース2でも表彰台を!
見てきた通り、来年からの日本人F1ドライバー誕生は、ここ数レースで一気に厳しい状況に追い込まれています。
ロシア大会が山場となります。
F2は1大会で2レース行われ、レース1の方が多くのポイントを稼ぐことができます。
ポイントシステムなど詳細は、こちらの記事をご覧下さい。
仮にレース1で優勝すれば25pt獲得できます。
リバースグリッドとなるレース2で3位表彰台まで挽回できたとして10pt獲得。
さらに、ポールポジションで4ptか、ファステストラップで2ptを追加して、これで合計40pt程度プラスです。
これでようやく現在トップのシューマッハ選手と並ぶくらいです。
もちろん、上位の他のドライバーもポイントゲットするでしょうから、他のポイント上位ドライバーの結果待ちとなります。
うーん、厳しいですね。。。
『ランク4位に目途がついている状態』とは、このように2レース連続表彰台以上の結果となり、他ドライバーとの兼ね合いの運にも左右されます。
相当厳しいハードルですが、とにかく我々ファンは見守るしかないです。
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来年からのF1昇格という意味では、かなり厳しいことがあらためて解ってきました。
実はスーパーライセンスポイントは、F1フリー走行出走の特別ポイントだったり、セーフティーな運転への特別ポイントが付与されたりもします。
また今年はコロナ影響で、もしかしたらF1昇格条件が緩和されたりする噂なども出ています。
なので、もしかしたら、ランク5位以下でも可能性はあるのかもしれません。
しかしそんなことは今は考えずに、とにかくランク4位以内を目指すしかないですね。
角田選手本人からも、心が折れそうになったというコメントも報道されてたりします。
速さはすでに証明しているので、もう失うものは無いという楽な気持ちで、この正念場のロシア大会を戦って欲しいです。
見ている我々ファンも、少しアツい気持ちになりがちです(笑)
良い意味でリラックスして、F2ロシア大会を暖かく見守りながら、肩の力を抜いて楽しんでいきましょう!
以上、角田選手、正念場のF2ロシア大会の展望でした!