『チャンピオンが中堅チームに移籍』、そのシーズンの成績は?

調べてみた
© F1 in the 2000s Twitter
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前年ランク4位以下のチームにチャンピオンが移籍したケース、これまで『12回』あります。

そのうちポールポジションや表彰台、優勝はどれくらい達成されたのか?

 

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3月に入り、新車発表も残すところフェラーリのみ。

そして3月12日からバーレーンでのテスト開始と、いよいよF1開幕の時期が近づいてきています。

 

今年は話題豊富ですが、そんな中で、

  • 4度のチャンピオン、ベッテル
  • 2度のチャンピオン、アロンソ

この2人のチャンピオン復活に注目されている方も多いと思います。

 

両ドライバーとも、いわゆる近年の3強チームではなく、中堅チームで再起を図ることになります。

でもこれまでのチャンピオンたちは、中堅チームや前年に成績が振るわなかったチームに移籍しても、『さすがチャンピオン!』という痺れる走りを魅せてくれることが多かったように感じます。

 

そんなケースがこれまで何度くらいあったのか・・・?

成績は、いかほどのものだったか・・・?

ちゃんと調べたことが無かったので、検証してみることにしました。

 

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『チャンピオンが、中堅チームに移籍したシーズン』成績一覧

年度 ドライバー チーム PP 表彰台 優勝
1990 N.ピケ ベネトン ×
1997 D.ヒル アロウズ × ×
1998 D.ヒル ジョーダン ×
1999 J.ビルヌーヴ B・A・R × × ×
2005 J.ビルヌーヴ ザウバー × × ×
2008 F.アロンソ ルノー ×
2010 F.アロンソ フェラーリ
2012 K.ライコネン ロータス ×
2013 L.ハミルトン メルセデス
2015 F.アロンソ マクラーレン × × ×
2015 S.ベッテル フェラーリ
2019 K.ライコネン アルファロメオ × × ×

(調査条件)

  • 中堅チームの定義は『前年コンストラクター順位4位以下』とする
  • 1987年以降のシーズンを対象に調査
  • 買収等で初年度のチームは、前身チームの前年順位で判断する
  • チャンピオン獲得後のシーズンを対象とする
  • フル参戦したシーズンのみを対象とする(1995年マンセル、2004年ビルヌーブは除外)
  • 2007年のマクラーレン失格によるポイント略奪は考慮しない

 

 

チャンピオンが中堅チームに移籍した初年度の成績。

ポールポジション・表彰台・優勝の有無がわかるように一覧にしました。

 

1987年以降で、チャンピオンが前年ランク4位以下のチームへ移籍したケースは合計12回。

想像より多かったですが、同じドライバーが何度か経験しています。

人数でカウントすると、7人のチャンピオンということになります。

 

最多はアロンソ、なんとこれまで3回も前年ランク4位以下のチームに移籍しています。

チャンピオンを獲ったルノーからマクラーレンに移籍後は、チーム運に恵まれていないことがこのデータからもとても良く解かります。

 

ちなみに2021年の復帰チームであるアルピーヌも前年ランク5位ですから、

今年でアロンソは4回目ということになりますね。

 

PP獲得は3回のみ、純粋な速さでは苦しい?

© Matt Bishop Twitter

前年の結果が振るわなかったチームにチャンピオンが移籍してきても、

翌年にいきなりポールポジションを取るのは難しいという結果になっています。

 

そんな中で、やっぱり偉大なのがハミルトンです。

前年ランク5位だったメルセデスへの移籍初年度に、なんと5回もポールポジションを獲得し、

いきなりチームメイトのロズベルグの3回を上回ります。

 

こういう記録をあらためて振り返ってみても、

『ハミルトンはマシンに恵まれているだけ』なんて絶対言えないことがよく解りますよね!

 

優勝は7回、チャンピオン達のレース巧者ぶりが光る!

© Legendary F1 Twitter

一方で、決勝レースにおける優勝や表彰台獲得について。

さすがチャンピオン達のレース巧者ぶりが如実にあらわれる結果となりました。

表彰台は8回、優勝は7回となっています。

 

逆に言うと、優勝や表彰台を経験できなかったのがB・A・Rやザウバー・アルファロメオといったチームになります。

前年ランクも該当シーズンにおいても、中堅チームというよりは下位チームに近い戦闘力だったので、これはやむを得ない結果と言えるのではないでしょうか。

 

前年勝利チームへの移籍時には、必ず優勝している!

© formula1.com

前年に勝利を挙げたチームへの移籍

2010年フェラーリ2013年メルセデスの2回あります。

ここで移籍してきたアロンソやハミルトンは、きっちり移籍初年度に優勝しています。

 

今年、前年勝利を挙げたアストンマーチンへ移籍するベッテルです。

母数が少ないとはいえ、これはベッテルやベッテルファンにとっては心強いデータですね!

 

前年ランクが4~5位だったチームへの移籍

優勝できなかったのは2015年マクラーレンのアロンソのみです。

今年、前年ランク5位のアルピーヌへ移籍するアロンソにとっても良いデータですし、

この2015年のあまり思い出したくない記録を更新するチャンスではないでしょうか(笑)

 

 

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データを見てきました、いかがだったでしょうか?

母数が少ないので統計的にはあくまで参考レベルだとは思いますが、

でも再起を図るベッテルやアロンソにとっては心強い、面白いデータだったのではないでしょうか!

 

結果は重要ですが、今年この2人のチャンピオンにはとにかく。

F1で複数回チャンピオンを獲ることがいかに偉大なことであるか、

『さすがチャンピオン!』と周囲を唸らせる走りを期待して、今年のF1を楽しむこととしましょう!

 

以上、チャンピオンが中堅チームへ移籍したシーズンの成績についてでした!

 


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