サヒールGPでは、最後尾まで落ちたペレスが初優勝しました。
これは相当珍しいはずなので、何人いるのか調べてみることにしました。
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いよいよ2020年も年末に差し掛かり、今年のF1での出来事をじっくり振り返っています。
今年はペレスとガスリーが初勝利を挙げ、F1ウィナーの仲間入りをしました。
そのペレスが勝ったサヒールGPの録画を見直していたのですが、
このレース、1周目でペレスは最後尾まで落ちているんですよね。
『最後尾まで落ちながらも優勝したドライバー』って、
パッと思い浮かぶのはバトンですが、相当珍しいはずですよね。
これまでのF1の歴史で何回くらいあったんでしょうか?
これはとても気になってきたので、これまでの歴史を調べてみることにしました。
最後尾まで落ちながらも優勝したドライバー
年度 | レース | 勝者 | 雨絡み |
---|---|---|---|
2003年 | オーストラリアGP | D.クルサード | 〇 |
2003年 | ブラジルGP | G.フィジケラ | 〇 |
2008年 | シンガポールGP | F.アロンソ | × |
2010年 | オーストラリアGP | J.バトン | 〇 |
2011年 | カナダGP | J.バトン | 〇 |
2020年 | サヒールGP | S.ペレス | × |
こちらが、過去に最後尾まで落ちたドライバーが優勝したレースの一覧です。
該当レースと勝者、そして雨絡みのレースだったか否かも解るようにしています。
今年のサヒールGPで6回目、ペレスで5人目となることが解りました。
実はいろんな書籍やサイトで調べ始めたのですが、同じことを調べているサイトがすでに海外にありました。
やはり世界は広い、既に同じことを調べていたところがあるなんて(笑)
ということで、こちらの記事から引用させてもらいました。
雨絡みのレースが半数以上
これまでの6回のうち、4回が雨絡みのレースとなっています。
ドライだとコンマ数秒単位で戦っていたレースが、雨が絡むと数秒単位でラップタイムが変わります。
さらに天候の変化でタイヤ交換の機会も増えるし、セーフティーカーが出動する確率も高くなります。
なので一度最後尾に落ちたドライバーが優勝するチャンスがある、これは納得の結果ですよね。
レース巧者バトンの2勝が光る
過去6回のレースのうち、なんと2度も勝利しているのがジェンソン・バトン選手ですね。
雨のレースに滅法強く、粘り強く上位を勝ち取る、まさにバトンのイメージ通りの結果ではないでしょうか。
特に2011年カナダGPは、ジェンソン・バトンのF1でのベストレースだったと思います。
このレース、途中赤旗中断も挟みレースは4時間以上とF1史上最長となったレースです。
大雨で大荒れに荒れたレース、バトンはなんと5度もピットインをしながらも、最終ラップに見事にベッテルをオーバーテイクして優勝。
あらためてレース巧者バトンを世界中に見せつけたレースです。
そして当時チームメイトだったハミルトンも、このレースでは接触もありましたが、きっとバトンのこうした巧いレースから多くを学んでいったのでしょう。
ドライで唯一のレースは、あの2008年シンガポールGP
ドライのレースでは、これまで2008年シンガポールGPの1回のみです。
記念すべきF1の800戦目として行われたこのレースですが、あの悪名高いクラッシュゲート事件で有名なグランプリですね。
フリー走行から絶好調だったアロンソが、予選でマシントラブルのため15位スタートとなります。
そしてレースでは序盤に早々にピットインし最後尾に落ちた直後、絶妙のタイミングでチームメイトのピケJrがクラッシュし、アロンソにとってはこれ以上ない良いタイミングでセーフティーカーが出動します。
この影響やフェラーリのドタバタなどにも助けられて、見事にアロンソが優勝するわけです。
しかし、ピケJr.のクラッシュが意図的なものだったと後に判明します。
よって、ちょっとこのグランプリは特殊な状況だったと考えた方がいいかもしれません。
ドライでは実質初だった、ペレス初優勝のサヒールGP
ほとんどが雨絡みのレースで、唯一ドライだった2008年シンガポールGPはクラッシュゲート事件でノーカウントと考えると。
サヒールGPのペレスの優勝は、ドライでは実質初めてとなる、最後尾に落ちたドライバーが優勝したレースだったことが解りました。
さすがにセーフティーカー絡みではありましたが、このような荒れたレースでしっかり結果を出せるのがペレスです。
2021年からはレッドブル・ホンダなので、また最後尾に落ちながらも優勝してバトンの2勝に並ぶことも期待できますね。
どんな走りを魅せてくれるのか、来年が早くも楽しみで仕方ありません。
ペレスにはこのようなベテランらしい、力強いレースを期待することとしましょう!
以上、最後尾に落ちながらも優勝したドライバーについてでした!