歴戦のチャンピオン達をぶち抜いて行った角田裕毅に感動。
そして今年は毎戦、ルイスとマックスのヒリヒリする頂上対決が見れそうな予感です!
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2021年 F1開幕戦バーレーンGPが終了しました。
もう最初から最終ラップまで目が離せない展開で、今日は寝不足の方も多いと思います(笑)
昨日の記事でも書きましたが、やっぱりF1って最後は人の戦い。
ドライバーの力と、ピット戦略の妙で決まった開幕戦となりました。
そんな見どころ満載だった開幕戦のトピックス、さっそく振り返りたいと思います。
角田裕毅、チャンピオン達をごぼう抜き!
まずは日本のファンにとっては、角田裕毅の快挙でしょう!
歴代日本人ドライバーの誰も成しえなかった、デビュー戦での入賞を達成しました。
ちなみに日本人のF1での入賞は、2012年ブラジルGPの小林可夢偉以来ですから、8年半ぶりとなります。
スタートしてすぐにいくつかポジションを落とした角田選手、しかしそこからの追い上げが凄かった!
特にレース中盤には、アロンソ、ベッテル、ライコネンなどの歴代チャンピオンをごぼう抜きしていった姿に感動。
こちらはベッテルをオーバーテイクするシーンです、ベッテルファンの方はすみません。
でも角田選手ファンにとっては、何度見てもたまりませんね!
レース後には、角田選手の口からもこんなコメントが出ています。
『父がアロンソのファンで、富士スピードウェイでF1観戦した時に観たアロンソをオーバーテイクしたことは感動だし、多くを学習できた』と。
ファンも本人も大満足の、レース中盤の歴代チャンピオン達のオーバーテイクショーでした!
最終ラップで、ストロールをオーバーテイク!
さらに、さらに圧巻だったのがレース終盤。
ポイント圏内の10位を走っていて、前のストロールとの差をみるみる詰めていきます。
そして見事に最終ラップでオーバーテイク、9位フィニッシュとなりました!
テレビ中継では映っていなかったので、その最終ラップのオーバーテイクはリンク先の動画でぜひ見てください。
最初はアロンソを抜くシーン、次に最終ラップのストロールを抜くシーンです。
ブレーキングが得意だと公言していた角田選手、まさにその得意技でのオーバーテイク。
よくもまぁ、こんな位置からインに飛び込んだなと驚嘆します。
タイヤをいたわるベテランのようなレース展開で、それでいてこのような若さ溢れるアグレッシブなオーバーテイクも数々見せてくれた角田選手。
今年、これからもきっと世界中のファンを沸かせてくれる走りを見せてくれるはずです!
素晴らしい開幕戦の結果に拍手です!
最後まで手に汗握る頂上対決!でも少しモヤモヤ?
そしてトップ争いに目を向けると、ルイスvsマックス、メルセデスvsレッドブル・ホンダのガチンコ対決です。
今回の勝負、軍配が上がったのはルイス・ハミルトンとメルセデス。
でもこんなドッグファイトが今年は毎戦繰り広げられそうな予感がする、素晴らしい戦いを開幕戦から魅せてくれました!
両ドライバー、両チームに拍手です。
でもこのターン4でのトラックリミット違反とオーバーテイクについて、マックスがルイスに譲ることになったり少しモヤモヤした方も居るかもしれません。
まず4輪をコース外にはみ出して追い抜きをしてはいけません。
これはターン4であれ、どのコーナーであれ同じです、なのでマックスがルイスを抜いた後に、順位を譲ったことは妥当です。
次に、トラックリミット違反について。
『フリー走行や予選では違反の取り締まりをする、レース中には違反の取り締まりをしない』と、レースディレクターズイベントノートに明記されています。
なのでハミルトンが無線で話していたことが正解であり、ハミルトンがレース中に29回もリミットを超えたとしても違反を取り締まられなかったのは正解です。
しかし、大原則として『コース外は走ってはいけない』ことがルールです。
街中の交通ルールと同じで、『取り締まりをしていないから、違反してもいい』わけではないですよね。
なので過度な違反や、違反をするよう指示することに対して、教育的指導を意味する黒白旗が出ることがあってもおかしくない状況だったのではないかと思っています。
このあたりは、見ているファンからすると解りにくいしモヤモヤするので、FIAにはきとんと基準を明確にして欲しいところです。
絶対王者を倒してこそ、真のチャンピオン!
今回の開幕戦、やはりハミルトンとメルセデスの凄さをあらためて感じるGPとなりました。
まずマックスが追い抜きを仕掛けてきたターン4。
ハミルトンだからこそ、外へ押し出すか、押し出さないかのギリギリの完璧なラインを通り、そして完璧なタイヤマネジメントで、結果マックスを完封することが出来たと考えてます。
チームとしては、メルセデスが先にタイヤ交換を仕掛ける見事な戦略。
レッドブル陣営としては、同レベルのタイヤ状況では追い抜きが難しいと判断したのでしょう、メルセデスよりタイヤ交換を伸ばす戦略に出ました。
結果論で後から何とでも言えるので、これはもう先にピットインされた時点でレッドブル陣営の負けだったということかもしれません。
メルセデスの見事な戦略と、それをちゃんと実行するハミルトン、まさに絶対王者です。
でも今年のレッドブル・ホンダには、開幕からちゃんと王者と戦えるマシンやエンジンがあることがわかりました!
そこが例年と違うところですし、これからまだ22戦もあるので十分に挽回可能のはずです!
今年は、マシンの戦闘力だけではなく、ほんの少しのミスや駆け引き、戦略の違いでトップが変わるシビアな戦いが見られそうです。
でもこういう戦いで絶対王者を倒してこそ、真の新王者と言えるのではないでしょうか!
レッドブル・ホンダとしては開幕戦の結果だけ見ると悔しい結果となりましたが、ファンが見たかったのはこういうハイレベルな戦いです。
今後の22戦も、絶対王者に挑戦するレッドブル・ホンダに引き続き期待していくこととしましょう!
以上、2021年 F1開幕戦バーレーンGPレースについてでした!