2020年 F1 第14戦トルコGPが終了しました。
ルイス・ハミルトンが完勝し、F1史上最多タイとなる7度目のワールドチャンピオン獲得という結果で幕を閉じました。
SNSなどを見ていても、普段はハミルトンに好印象を持っていないファンの方でも、今回のこのハミルトンの圧巻のレース内容には脱帽するしかないという意見で溢れていました。
そのため素直に7度のチャンピオンを祝福された方も多かったのではないでしょうか。
感動のゴールシーンもあり、随所にF1の面白さ・素晴らしさが凝縮された凄いレースとなりました。
そんなトルコGPをさっそく振り返ってみたいと思います。
称え合うチャンピオン、素晴らしい光景
Emotion unlike anything else ❤️@LewisHamilton couldn't hold back the tears in Parc Ferme 😢#TurkishGP 🇹🇷 #F1 pic.twitter.com/a0TutMsysr
— Formula 1 (@F1) November 15, 2020
タイトルを決めピットに戻ってきたハミルトンが、このように涙を流してマシンを降りることができません。
ハミルトンは今、1人でF1界を背負わされ、いろんな意見や批判なども本人にも聞こえてきているのでしょう。
そんな中で、ミハエル・シューマッハと並ぶ7度目のチャンピオン獲得です。
きっと我々ファンが考える以上に、本人にとっては重圧やプレッシャーがあったに違いありません。
そんな感傷に浸るハミルトンに、ベッテルが駆け寄り声をかけます。
『僕たちにとって特別な瞬間だ、君が歴史を作っているんだからね!』
と、その重みを知る4度のチャンピオンだからこそ出てきた言葉だったのではないでしょうか。
もうなんか言葉はいらないというか、F1を見ていて本当に良かったと思える感動のシーンでした。
この二人の偉大なチャンピオンの姿を見ているだけで、涙腺がウルウル来てしまったのは、きっと管理人だけではないはずです(笑)
光るベテランの経験と技
レース内容を振り返ると、こちらが今回のトルコGPのタイヤヒストリーです。
勝ったハミルトンと2位ペレスの、異常なタイヤマネジメント能力が光っています。
二人ともどんなに後ろから速いマシンが来ようと、逆にどんなに目の前に遅いマシンが居ようと、
無理をせずタイヤをセーブしながらトラックポジション重視の戦いをしていましたよね。
一方でポールポジションからスタートしたストロールですが、タイヤの消耗に耐えれず36周でピットインし、その後は良いところなく9位でレースを終えてしまいました。
こういう荒れたレースだからこそ、ベテランの経験と技が光った結果だったと思います。
ベッテルも、上位2人より一度多くタイヤ交換をしていますが、スタートで順位を上げた後も焦らずにじっくりと機を伺うレースをしていました。
久しぶりにチャンピオンらしい、素晴らしい走りを魅せてくれました。
ドライバーオブザデイにも選ばれましたし、まだまだ衰えてないことを十分証明する走りだったのではないでしょうか。
この悔しさをバネに、マックスもルクレールも成長するはず!
一方で、踏んだり蹴ったりだったのが、フェルスタッペンやルクレールなどの将来有望な若手ドライバーたち。
フェルスタッペンの焦り・イライラは、前日に最後の最後でポールポジションを取れなかったところから始まっていたのかもしれません。
こちらの写真の通り、ゴミ箱の前で茫然自失状態となっています。
レースは、スタートで順位を落としながらも順位を挽回していきますが、自分よりペースの遅いペレスに目の前に立ちはだかられ、焦ってスピンを喫し歯車が狂ってしまいました。
その後も挽回しようとしてはスピンしてタイヤを潰しまくり、良いところなく6位でレースを終えます。
Two corners away from P2… Charles Leclerc slipped down the order to finish P4 💔#TurkishGP 🇹🇷 #F1 pic.twitter.com/587k6ovv6U
— Formula 1 (@F1) November 15, 2020
一方のルクレールは、最終ラップでペレスを抜いて2位に上がっていたにも関わらず、最後の最後でブレーキングを失敗。
結果2位から一気に4位に転落し、表彰台を逃してしまいました。
レース後のこちらの無線では、レース全体を通しては「グッジョブ」と言われたことに対して、
『どこがグッジョブなんだ!クソレースだろ!ボクはまた馬鹿げたことをしてしまった・・』
と、ミスをした自分にかなり腹を立て、そして自暴自棄なコメントを連発しています。
将来のチャンピオン候補ドライバーが、速さは見せつつミスを犯す。
でもそのミスから立ち上がり、学びどんどん強くなっていく、そんなことをF1の歴史では繰り返してきました。
ハミルトンだって2007年のデビューシーズンの中国GPや、マクラーレン時代にもいくつか悔しいレースをしています。
セナだって、1988年モナコGPを機に大きく変わっていきました。
きっと今回のこの悔しさから、そしてハミルトンの7度目のチャンピオンになった姿から。
マックスもルクレールも、さらにレースで強くなるための成長を遂げていくのだと思います。
我々ファンにしてみれば、こういう成長過程を見届けれることもまた、F1の楽しさの一つと言えるのではないでしょうか。
新たな歴史の目撃者へ!
とにもかくにも、2020年 F1トルコGPはこのハミルトンが主役のグランプリでした。
ミハエルと並ぶタイトル記録の歴史の目撃者となり、感涙するルイスを見て感動に包まれてしまいました。
いよいよ、2021年は8度目のワールドチャンピオンへの挑戦になるでしょう。
前人未到の記録達成となるのか、もしくはベッテルやマックスやルクレールの逆襲があるのか。
新たな歴史を想像しながら、でも今は素直に、この偉大な7度目のチャンピオンの記録を祝福したいと思います!
以上、F1トルコGPレース結果についてでした!