モナコ・スペイン・カナダと、フェルスタッペンが全ラップリードの圧勝です。
3戦続けてすべてトップを快走なんて記録、過去に達成したドライバーは居たんでしょうか?
2023年F1第9戦カナダGPが終了して、いろいろデータを振り返っています。
優勝はまたもマックス・フェルスタッペン、まったく危なげないレースでしたよね。
これでモナコGP・スペインGP・カナダGPと、なんと3戦連続で全ラップリードの圧勝です。
そんなデータを見ていたら、また頭にふと疑問が沸いてきました。
『3連続で全ラップリードなんて、これまで達成されたことあったっけ?』
タイヤ交換や、一昔前は給油でのピットストップもあったので。
1戦だけならともかく、3戦も続けて全周トップなんて記憶にないです。
果たして、過去にこんな凄い記録を達成したドライバーは居たんでしょうか?
これは気になってきたので、さっそく調べてみることにしました!
連続全ラップリード 達成ドライバーの一覧
全周回リード 連続数 |
ドライバー | 年度 | GP |
---|---|---|---|
3戦連続 | M.フェルスタッペン | 2023 | モナコ・スペイン・カナダ |
S.ベッテル | 2012 | 日本・韓国・インド | |
A.セナ | 1989 | サンマリノ・モナコ・メキシコ | |
A.セナ | 1988 | ドイツ・ハンガリー・ベルギー | |
2戦連続 | M.フェルスタッペン | 2021 | シュタイアーマルク・オーストリア |
L.ハミルトン | 2020 | スペイン・ベルギー | |
L.ハミルトン | 2019 | スペイン・モナコ | |
S.ベッテル | 2013 | シンガポール・韓国 | |
M.ウェバー | 2010 | スペイン・モナコ | |
K.ライコネン | 2005 | スペイン・モナコ | |
N.マンセル | 1992 | 南アフリカ・メキシコ | |
N.マンセル | 1992 | スペイン・サンマリノ | |
A.セナ | 1991 | アメリカ・ブラジル | |
A.セナ | 1990 | ベルギー・イタリア |
(調査条件)
- 1987年以降のシーズンを調査
- 2023年F1第9戦カナダGP終了時点
管理人がF1を見始めた1987年以降、2023年までの37シーズン。
連続全ラップリードを達成したドライバーと、達成年度やレースを一覧にしてみました。
マックス以外に、3連続全ラップリードを達成したのはこの2名!
- セバスチャン・ベッテル
- アイルトン・セナ(2回)
いずれも、ポールからの先行逃げ切りを得意としていたチャンピオンです。
なんだか納得感のあるデータですね!
今年のマックスでのべ4回目ということですね。
37年で4回ですから、約9年に一度しか発生しないような偉大な記録であることもデータから分かります。
「2戦連続」をプラスしても、37年で14回です。
約3年弱に1回のペースなので、2戦連続でもそう発生することが無い記録であることも分かります。
連続全ラップリード、最多はセナの4回!
もう少し、データを深堀して見てみることにしましょう。
なんだかいろいろ、面白いことが読み取れるデータです。
まず「連続全ラップリード」、最多達成ドライバーはアイルトン・セナの4回です。
1回でも凄い記録なのに、4回も達成しているのはちょっと驚きですよね。
先行逃げ切りをもっとも得意としていたセナの真骨頂が、データにも表れていますね!
1年で2度達成したマンセル!
続いて、この難しい記録を1年で2度達成したドライバーが居ることも分かります。
1992年のナイジェル・マンセルです!
この「2連続全ラップリード」×2回って、実は開幕~第2戦、第4~5戦での達成でした。
第3戦ブラジルGPの前半30周ほどを、僚友パトレーゼにラップリードされていなければ。
驚異の5戦連続全ラップリードだったんです!
そして第6戦目が、セナと死闘を繰り広げたあの伝説のモナコGPです。
このレースも、残り10周ほどまでは全ラップリードだったので。
最近F1ファンになった若い方は、信じられないかもしれませんが。
いかにこの年の、ウィリアムズFW14Bが最強だったのかを示しているデータです!
給油時代、達成はほぼ不可能だった?
さらにこのデータをよく見て、皆さん違和感を感じませんでしたか?
あれだけ圧勝を繰り返していた、ミハエル・シューマッハの名前がありませんよね!
なぜかと理由をいろいろ考えてみましたが。
給油ピットストップ時代は、「全ラップリード」はかなり難しかったからではないでしょうか。
給油ピットストップが、ルールで認められていたのは1994~2009年まで。
この期間での連続全ラップリード達成は、2005年のキミ・ライコネンの1度きりです。
皇帝ミハエルが君臨したのは給油ピットストップ時代全盛の頃。
なので、ミハエルの名前がランキングされていないのではと思います。
スペインGPとモナコGPが多い!
さらに、達成されたGPのデータを見てみると。
スペインGPとモナコGPがやけに登場するのも気になりますよね!
- スペインGP×6回
- モナコGP×5回
さすが、ポールからの勝率やフロントローからの勝率が高い両サーキットです。
オーバーテイクしづらかったり、マシンの優劣がはっきりと出やすかったり。
そんなサーキットで、この記録は生まれやすいということなのでしょう!
次戦、マックス新記録達成なるかに注目!
ということで、連続全ラップリードに関するデータを見てきました。
いろんなことが読み解ける面白いデータでしたね、調べるの大変だったんですが苦労の甲斐がありました(笑)
調べて分かりましたが、「4戦連続全ラップリード」はこれまで一度も達成されていません。
なので、マックスが次戦オーストリアGPも全周回トップだったら新記録ということですね!
これは次戦マックスが、仮にまた圧勝するような展開となったとしても。
この新記録が達成されるか否かの、新たな楽しみができましたね(笑)
過去のチャンピオン・名車が成し得なかった「4戦連続全ラップリード」という記録。
果たして次戦、マックスとレッドブルRB19は見事に達成することができるのか?
ぜひこんなデータ・記録の観点からも、次戦オーストリアGPを楽しむこととしましょう!
以上、3戦連続全ラップリードに関する調査についてでした!