ほとんど中継には映らなかったのですが。
アルファタウリ、アルピーヌ、フェラーリなどに先着し、実力での12位は立派です!
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素晴らしいレースとなったF1第7戦フランスGP、余韻がまだ続いています。
いろんなデータや国内外の記事を見たり、録画したレースを見返したりしています。
大激戦だったトップ争いばかりにどうしても目が行きがちですが。
でも実はポイント圏外で、凄いレースをしたのがウィリアムズのジョージ・ラッセルです!
たとえ下位争いでも、凄いドライバー達が、凄い戦いをしているのもF1の面白さです。
あまりポイント圏外までは気にしていなかった方にも、ぜひ知って欲しいので。
今日はラッセルのフランスGPを振り返ってみることにします!
14位スタートから、出遅れ18位に
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まずはスタートから。
こちらの動画は、17位スタートのライコネンのオンボードです。
ラッセルは14位スタートだったので、このライコネンの3台前ですね。
スタートで若干出遅れ、1コーナーで後続のミックとラティフィに挟まれてしまいます。
行き場を無くして失速し、オープニングラップは17位。
そして2周目には、角田選手にも抜かれて18位と苦しいスタートとなります。
その後、チームメイトのラティフィをコース上で抜いて17位に。
そして17周目にタイヤ交換し、2周早くタイヤ交換した角田選手の背後にずっと付いていく形で序盤のレースが続きます。
格上マシンを一気にオーバーカット!
早めにピットインしタイヤ交換したことで、後からピットインしたマシンを一気にオーバーカットすることになります。
このあたりの展開は、角田選手とまったく同じですね。
タイヤ交換で抜いたのは、以下の4台です。
- ストロール(アストンマーチン)
- オコン(アルピーヌ)
- ジョビナッツィ(アルファロメオ)
- ライコネン(アルファロメオ)
ストロールやオコンは、すぐにポイント圏内まで戻ることも可能な明らかに格上のマシン。
アルファロメオ勢も、今回はポイント獲得を狙うと宣言していたように調子が良かったマシン。
なので現実的な目標としては、アルファロメオ勢を抑え込むことが出来るか否か、くらいに思っていました。
しかし、ここからのラッセルが凄かった!
34周目までタイヤ交換を遅らせたストロールには流石に抜かれてしまいますが。
でもオコン・ジョビナッツィ・ライコネンを封じ込めるペースでラッセルが逃げます!
ラッセルは10周以上古いタイヤなので、ここで追い抜かれなかったことが素晴らしい。
そしてさらに、38周目にはフェラーリのルクレールが2度目のピットイン。
これにより13位に浮上し、実力で格上チームを後続に封じ込める形でレース終盤を迎えます。
ラスト4周、角田選手をオーバーテイク!
後続を見事に封じ込めつつ、2周タイヤの古いアルファタウリの角田裕毅選手を射程圏に捉えていたラッセル。
そして残り4周となった49周目、見事に角田選手をコース上でオーバーテイク!
これで12位に浮上し、さらにペースを緩めません。
最終ラップには自己ベストタイムとなる1分38秒台のタイムを刻み、11位のフェラーリ・サインツの9.6秒差に迫ったところでゴールとなります。
12位という結果は、今シーズンのチーム最上位でのゴール。
これにより、前戦アゼルバイジャンGPで13位に入ったハースを抜いて。
コンストラクターズ選手権で最下位を脱出し、チームに貢献する結果となりました。
何が凄かったのかというと!?
今回のラッセルのレース、何が凄かったのかというと。
下位チームのウィリアムズのマシンで、タイヤマネジメントが秀逸のレースでした。
凄かった点
ウィリアムズのマシンで、という意味ではこんなところ。
- 10周以上タイヤの新しいオコン以下の猛追を封じ込めたこと
- 似たタイヤ履歴の角田選手をオーバーテイクしたこと
- 格上マシンに実力で5台に先着したこと
オコンたちとはタイヤ戦略が違ったとはいえ、ラッセルがウィリアムズのマシンだったことを考えればこれは驚異の結果のはずです。
さらに、レースで強いところを見せたという点ではこんなところでしょうか。
- 最終ラップで最速タイムをマーク、見事なタイヤマネジメントを見せたこと
ちなみに最終ラップは、11位のサインツよりも2.6秒も速く、13位の角田選手よりも1.1秒も速いタイムでした。
あと数周あれば、さらにまだまだ上位を狙えたかもしれないと思えるくらい。
素晴らしいタイヤマネジメントを見せてくれたことも驚異でした!
本人も、レース後にこのようにコメントしています。
『ウィリアムズに来てから3年間で、最高のレースだと言っても過言ではない』
というくらい、素晴らしいレースだったと本人も大満足なレースだったようです!
でも、でもですね。。。
ここが、持ってないところというか、悲しいところなのですが・・・
持ってない点
- 全台完走で、ポイント獲得ならず
- ポイント圏外なので、一般的には目立つ結果とならなかった
こんな良いレースを見せた時に限って、全台完走というレースに。
これが、例えばアゼルバイジャンGPみたいに荒れたレースであれば。
あと2台ほど上位にリタイアなどあれば、ポイントゲットだったわけで。
ウィリアムズでの初ポイント獲得だったら、もっと注目される結果だったはずです。
それが角田選手をオーバーテイクする動画すら、探しても見当たりませんでした・・・。
やっぱり一般のファンには、12位ではなかなか目立たないですもんね。
ということで、今回の記事で紹介させていただきました(笑)
トト・ウォルフはどう見ていたか?
でも一般的にはあまり目立たなくても、F1関係者はしっかり見ていたはずです。
メルセデスのトト・ウォルフ代表は、このレースをどう見ていたでしょうか。
2022年からのメルセデスのシート争いについて、ラッセルとボッタス交代のウワサが大きくなっています。
ボッタスについても、今回のフランスGPでチームプレイに徹する良い走りを見せてくれました。
トト・ウォルフがどういう判断をするんでしょうか。(もう判断しちゃっているかも?)
管理人は、ラッセルもボッタスもどちらも好きですし、素晴らしいドライバーだと思っています。
このあとも、ぜひこの二人には全力を出し切ってもらって。
そしてどのような結果になろうとも。
今後のレース人生を賭けて戦っているこの二人へのリスペクトを忘れず、今後の成り行きを見守っていきたいと思います。
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ということで、ラッセルのフランスGPでの戦いぶりを見てきました。
なかなか画面に映らないし、ポイント獲得でもなかったので大きな話題にはなっていません。
でも今回のラッセルに限らず、下位争いもアツいのがF1の面白いところです。
ぜひこのようなポイント圏外の戦いにも大いに注目してもらって。
今後もF1を楽しんでみてはいかがでしょうか!
以上、フランスGPのラッセルの奮闘についてでした!