角田選手がまたやってくれました!
F2 第7戦 ベルギーのレース1で見事に優勝です!
前回の優勝はリバースグリッドとなるレース2での優勝だったので、レース1では初の勝利となります。
いよいよ、来年からのF1昇格も現実味を帯びてきました。
アルファ・タウリからのテスト走行が決まり、F1関係者も多く注目していたであろうこのレース。
ここでポールポジションに加えて、クレバーなレースで見事に結果を出したこと。
そして、ポイントが多くもらえるレース1での優勝であることが大きいですね。
そんな嬉しい状況と、いろいろ残念な事件もありましたので、今日はF2 ベルギーのレース1を振り返りたいと思います。
ランキング首位まであと11ポイントに!
まずは気になるポイントランキングから。
今回のレース1で、角田選手は優勝:25ポイントと、ポールポジション:4ポイントの合計29ポイントを獲得。
対して首位のアイロット選手は10位:1ポイントでしたので、一気に差が縮まり首位まで11ポイント差となりました。
2位のシュバルツマン選手は5位:10ポイントと、ファステストラップ:2ポイントだったので、こちらも4点差とほぼ2位に並んだ形になります。
4位ミック・シューマッハとは、17点差と大きく差を広げたことになります。
今回の勝利で、4位以内どころか一気にチャンピオンの目も見えてきましたね!
事件1:マゼピン選手のタイムペナルティ
しかし今回のレース1では、残念だった事件が2つありました。
まずこちらが、ゴールまで続いた角田選手 vs マゼピン選手のトップ争い。
ケメルストレートで抜ききれない角田選手は、次のレ・コームで外側から仕掛けます。
その際に、この写真のように次の左コーナーで何度かコース外に押し出されてしまいます。
このように、最初のレ・コーム右コーナーではギリギリ角田選手が前に出ているようにも見えます。
なので優先権は角田選手にあり、次の左コーナーでスペースを空けなかったマゼピン選手にペナルティが出た形ですね。
これは賛否両論あると思いますが、ペナルティは妥当だったのかどうか。
まず、角田選手。
無線ではアツくなっていましたが(笑)、でもポイント争いを考えて、絶対にクラッシュしないようにクレバーな走りをしていたと思います、素晴らしかった。
でも、マゼピン選手の言い分もわかるんですよね。
この写真、ほぼ並列とも言えます。
だったら前方にいるドライバーからすれば、「オマエが後ろに引けよ」と思いますからね。
贔屓目に見ていることもあるので、逆の立場で「角田選手が前方のドライバーだったとしたら?」と考えてみました。
そう考えると、同じように守っていたかもしれません。
それでもし角田選手の方にペナルティが出ていたら、「なんでやねん!」ってなっていたと思います。
そう考えると、管理人としてはこのペナルティはちょっと厳しいかなと感じました。
事件2:八つ当たりボード飛ばし
Drama before the chequered flag leads to frustration in parc fermé 🤯#BelgianGP 🇧🇪 #F2 pic.twitter.com/5DvUl0LZT2
— Formula 2 (@Formula2) August 29, 2020
そしてこちら、2件目の事件です。
F2の公式ツイッターに、こちらの動画がアップされていたので見てみてください。
レース終了後、パルクフェルメに戻ってきたマゼピン選手。
故意なのかは解かりませんが2位のボードにマシンごと体当たりし、危うく角田選手に数キログラムはあるボードが当たりそうになります。
これは絶対ダメです、アウトです。
特に今回は、昨年同レースの事故で亡くなったユベール選手の追悼レースでもありました。
皆が無事にレースが終了することを祈っていたレースで、この行為は本当にダメです。
この非スポーツマンシップ行動に対して、マゼピン選手にはレース2での5グリッド降格ペナルティの裁定が下りました。
逆に、ちょっと軽いのでは、と思うくらいの裁定です。
前戦のスペインでも、3位フィニッシュ後にペナルティを受けたマゼピン選手。
フラストレーションが溜まっていたかもしれませんが、これは擁護のしようがありません。
これまでもいろいろ事件を起こしましたが、今年はレースでは速いところは見せています。
今回の件で、反省からの成長に期待しましょう。
かたや角田選手は、動じず相手にせずだったのが幸いです。
こんなことで、仮に殴り合いとかになって喧嘩両成敗にでもなったら、本当にもったいないですからね。
レース後も、終始ユベール選手への想いをコメントしていて、意に介してない様子。
なんて立派な若者なんだと感心していました。
今後の角田選手の戦い方
結果さえ出せば、F1への道は約束されていると言って良い角田選手。
なのでスーパーライセンス取得条件は4位以内ですから、これを確実に達成することが第一のプライオリティです。
ランキング4~8位あたりは相当の接戦です。
F2はレースによって上位の顔ぶれが毎回変わるので、少しの流れの変化であっという間にランクを落とすかもしれません。
例えばシーズン序盤は圧倒的なポイント差で首位を走っていたシュバルツマン選手も2位に落ち、いまや角田選手に並ばれようとしているのがいい例ですね。
なので、今後もコンスタントにポイントを取ることがとても重要になってきます。
スタート直後や接近戦バトルで絶対クラッシュは避け、ノーポイントレースをしないこと。
そうすることで、優勝やチャンピオンは後から付いてくる、そんな戦い方を期待したいです。
今回のマゼピン選手との戦いで、きっちりクラッシュは避けるクレバーな走りをしていました。
でもいくら本人が気を付けていても、ヤンチャなドライバーが多いのもF2レースです(笑)
とにかく、無事に毎戦ポイントを持ち帰り、F1への道を駆け上がっていって欲しい。
本日のレース2はリバースグリッド8位からのスタートです。
後方グリッドからランキングを考えたどんな戦いをするか、楽しみに見てみることにしましょう!