いつものようにSNSやWebサイトでF1情報を収集していたら、F1公式Twitterでこんな面白いデータが公開されていました。
ご覧の通り、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが、なんと今年オープニングラップで、45ポジションアップに成功しているとのこと。
今年これまで13戦が終了しているので、1レースあたり平均 約3.5ポジションもアップしているということです。
もちろん予選順位下位の方がポジションアップが多くなるとはいえ、これはスタートや1周目の混乱をうまく乗り切るスキルを持っている証拠ではないでしょうか。
昨シーズン後半からなかなか良い走りを見せることも多くなってきたので、今日はアントニオ・ジョビナッツィについて深堀して見ていきたいと思います。
イモラでのスタートは事前に動画で学習
まずこちらが、先日のF1エミリア・ロマーニャGPのジョビナッツィのスタートです。
伝えられている情報によると、これまでイモラサーキットで行われた下位カテゴリーレースのスタートを動画でしっかり予習したうえで、決勝レースに臨んだそうです。
その甲斐あってか、最後方の20番手からスタートしましたが、1周目は14番手まで6ポジションもアップして戻ってきています。
その後もしぶとく生き残って10位完走し、コンストラクターズ順位争いで貴重な1ポイントを獲得することができました。
勉強熱心でしっかりポイントも持ち帰ってくる、もっと評価されても良いレースだったのではないでしょうか。
2019年後半からは、ライコネンと遜色ない成績
対ライコネン 対戦成績
年度 | 予選 | ポイント |
---|---|---|
2019年 | 9勝 – 12敗 | 14pt – 43pt |
2020年 | 6勝 – 7敗 | 4pt – 4pt |
*グリッド降格は考慮せず勝敗カウント。2020年第13戦 エミリア・ロマーニャGP終了時点
続いて、ここ2年のチームメイトであるライコネンとの対戦成績を比較してみます。
この結果だけ見ると、2019年は特にレース結果で大きく差をつけられたように見えます。
しかし2019年前半は、ライコネンがさすがのレース巧者ぶりを発揮してポイントを荒稼ぎした事実があります。
2019年シーズンについて、後半開始の第13戦ベルギーGP以降だけで見てみるとこうなります。
年度 | 予選 | ポイント |
---|---|---|
2019年 13戦以降 | 5勝 – 4敗 | 13pt – 12pt |
予選、決勝いずれも上回っており、2019年後半からのジョビナッツィの成長が著しいことが解ります。
今年2020年の結果もワールドチャンピオンとほぼ互角の戦いが出来ているので、ライコネンと同等の成績を残せるまで成長してきていると見て良いのではないでしょうか。
ライコネンとの仲が良いのも残留理由の一つでは?
アルファロメオの公式ツイッターでは、ジョビナッツィとライコネンのプロモーション動画を頻繁に公開してくれています。
最新の動画はこちらです、見てくださいこのライコネンの楽しそうな様子(笑)
ライコネンと言えば、プロモーション活動が嫌いで、日頃からブツブツとしか喋らないイメージだったオールドファンも多かったかと思います。
それが今や、こんなに楽しそうな様子を動画公開してくれるなんて!
成績も遜色ないですし、お互い切磋琢磨し良い雰囲気でポイント獲得を目指していることが伺えます。
近年では、チームの和がレース成績に与える影響も大きくなってきている気がしています。
なのでこのように2人のドライバーの良い関係が、2021年のドライバーラインナップ継続を決めた理由の一つにもなっているのではないでしょうか。
ネガティブイメージを払拭する結果を!
ジョビナッツィについては、これまで確かにクラッシュやミスなどが目立った時期もあったので、ネガティブな印象を持っている方も居るかもしれません。
しかし今回発表されたオープニングラップでの順位アップは、レースでの結果を残すためには非常に重要なスキルです。
またライコネンとの比較データで見てきた通り、2019年後半以降はワールドチャンピオンと遜色のない成績を残しています。
さらに上にステップアップするためには、今後ライコネンを圧倒し、そしてネガティブなイメージを払拭するような結果が必要なので期待することにしましょう。
今回の調査で、管理人もあらためてジョビナッツィの評価を見直しました。
- 1周目のチャンピオンがどんなスタートをしてくれるのか
- 対ライコネンでどういう戦いをするか
- 年間通じてどう成長していくのか
今後はジョビナッツィにも注目して、ますますF1を楽しむこととしたいと思います!
以上、1周目のチャンピオン、アントニオ・ジョビナッツィについてでした!