先日のF1トスカーナGPでは、スタート直後やセーフティーカー明けの多重クラッシュなどが多発しました。
結果、20台中8台もがリタイアとなる荒れたレースとなりました。
初ポイントを目指すウィリアムズのラッセルにとっては、完走するだけで12位、ポイント獲得の10位が目前ですから、こんなチャンス滅多に無かったですよね。
つくづく、最後の赤旗による再スタートが不運でした。
ところで、2017年から参戦台数が10チーム20台となって以降、8台もリタイアしたレースなんてそうそう無かったような気がします。
大昔のF1と異なり、近年では信頼性が向上し、全ドライバーが完走するレースも珍しくありません。
そこでラッセルのポイント獲得チャンスは次いつ来るのか、リタイア台数多数の荒れたレースはどれくらいの頻度で発生するのか、調べてみることにしました。
3分の1以上がリタイアする荒れたレース
参戦台数が10チーム20台となった2017年以降について調べました。
3分の1以上の7台以上がリタイアする荒れた結果となったレースの結果がこちら。
リタイア台数 | 年度 | グランプリ |
---|---|---|
8台 | 2020年 | トスカーナGP |
2017年 | シンガポールGP | |
7台 | 2020年 | オーストリアGP |
2017年 | オーストラリアGP |
8台リタイア記録は3年前の2017年シンガポールGPまで遡ることが解りました。
7台リタイア記録も、この3年半で僅か2回のみ。
ラッセルにとっては、今年の開幕戦オーストリアGPと先日のトスカーナGPがとても貴重なチャンスだったことが解ります。
ちなみにこの2017年シンガポールGPは、オープニングラップでベッテル、ライコネン、フェルスタッペン、アロンソの多重クラッシュが発生。
その結果、初表彰台をかけてヒュルケンベルグがまさかの3位を激走。
いよいよ表彰台かと思われた矢先、またも不運が襲いリタイアを喫する波乱のレースだったのをよく覚えています。
先日のラッセルといい、波乱のレースでは運を持っていない人にさらに追い打ちをかける不運が舞い込んでしまうのかもしれません(涙)
4分の1以上がリタイアのレースは?
もう少しハードルを下げてみましょう。
20台中、4分の1以上の5台以上がリタイアとなったレースの結果がこちら。
リタイア台数 | 年度 | グランプリ |
---|---|---|
6台 | 2019年 | ドイツGP |
2018年 | スペインGP | |
アゼルバイジャンGP | ||
2017年 | アゼルバイジャンGP | |
5台 | 2019年 | ロシアGP |
2018年 | オーストラリアGP | |
オーストリアGP | ||
イギリスGP | ||
ベルギーGP | ||
アブダビGP | ||
2017年 | 中国GP | |
バーレーンGP | ||
モナコGP | ||
日本GP | ||
メキシコGP |
結果はこちら。
6台リタイアが4回、5台リタイアが11回という結果となりました。
5台リタイアくらいまではまずまずの頻度で発生、6台以上リタイアとなるとそう多く発生しないことが数字データから見えてきます。
興味深いのは、ラッセルがデビューした2019年以降はなぜか激減しています。
2017年や2018年と同じくらいの頻度で荒れたレース展開があれば、もしかしたら既にポイントは取れていたのかもしれません。
そういう意味では、やはりラッセルは運を持っていないドライバーなのか・・・?
未ポイント記録が話題になりつつある・・・
以前こちらの記事でも、30戦を越えてから初めてポイントゲットできたドライバーは、これまでの歴史で6人しかいないと書きました。
同じような感じで、海外のニュースサイトでは『30戦ノーポイントクラブへようこそ』みたいな記事が書かれています。
歴史上、12人しかいないそうです。
同じようなことを調べる人がいるもんですね(笑)
例えばニコ・ヒュルケンベルグ。
デビューイヤーにポールポジションを取った際には、まさかその後F1で一度も表彰台に上がらないなんて誰も思っていませんでした。
例えばジャン・アレジ。
セナと非力なティレルで優勝争いを繰り広げたときには、まさかその後F1で1勝しか出来ないなんて誰も思っていませんでした。
同じようなことがラッセルに起きないかとても心配です。
30戦も予選でチームメートに圧勝してきたラッセルが、まさかその後ポイントも取れずに・・・なんてなって欲しくありません。
管理人は、ラッセルこそ将来のチャンピオン候補としてとても期待しています。
今回調べたデータから、確率的には今年あと1回荒れたレースがあるか無いかというところでしょうか。
次の荒れる機会、もしかしたら2019年も荒れた次戦ロシアGPかもしれません。
今度こそラッセルに運が回ってくるように、注目して楽しむことにしましょう!