パーティが金曜に行われるとか、3日間も閉鎖すると市民生活に影響するとか。
理由や起源は諸説あるので、現在の状況も含めて調べてみました!
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2021年F1第5戦モナコGP、いよいよ本日からフリー走行が開幕します。
通常のグランプリは金曜日からですが、モナコGPだけは他と異なり木曜日開始となります。
長年F1を見てきていると。
『モナコGPと言えば、木曜日から開始』
というのは体に染みついているので、不思議に思わなかったのですが。
最近F1ファンになった方は、
『なんで、モナコGPだけ木曜から始まるの?』
と不思議に思ったり、見逃しちゃったりする可能性も高まりますよね。
理由や起源は諸説あり、今までちゃんと調べたことはなかったので(笑)
良い機会なので、現在の状況も含めて調べてみることにしました!
説その①:王室主催パーティが金曜だから?
まず、最初の説です。
『王室主催のパーティが開催される、金曜日を休息日とするため』
この説は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ちなみにこちら、2019年F1モナコGPの表彰台。
ドライバー達よりも、一段高い位置に並ばれているのがモナコ王室の方々です。
確かに、かつてはこの王室主催パーティは金曜日に行われていたようです。
しかし近年では、土曜日に行われているみたいです。
なので、木曜から始まる起源の一つとなったのかもしれませんが。
少なくとも現在では、この説が理由で木曜開始とはなっていなさそうです。
説その②:市民生活への影響を考慮してるから?
続いての説。
『3日間連続で市街地を閉鎖すると、セレブ市民の生活に影響するため』
これも良く聞く説です。
でも、この説も今は当てはまらないはずです。
ちなみにこちら、2018年にモナコGP現地観戦したときの予選後の写真です。
マシン走行後はこのようにコースオープンとなり、普通に市街地として機能してたりします(笑)
また、金曜日はF1マシンが走行しないだけです。
2018年 モナコF2。
フェアモントヘアピンの部屋から、スタート直後😊
先頭はアルボン!
後続にはノリス、ラッセル、ラティフィなど今のF1ドライバーたちの姿も😆#f2jp #f2 #f1 #F1JP #MonacoGP pic.twitter.com/I3NO1qHTiR— みんなでF1 (@minna_de_F1) May 20, 2021
こちらは金曜日の様子です、このようにF2や下位カテゴリのレースは行われています。
なのでこの説も、昔はそうだったのかもしれませんが。
少なくとも現在は、この説が理由で木曜開催の必要は無さそうです。
説その③:一日でも多く観光収入を増やしたいから?
続いて3つ目の説。
『一日でも多い開催期間で、観光収入を得るため』
こちらの写真は、カジノ・ドゥ・モンテカルロ前で撮ったものです。
赤くないフェラーリを始め、見たこともないクルマがズラリと並んでました(笑)
その他、こんな凄まじい高級ブランド店街とか。
世界一高級な商店街、と勝手に名付けてましたよ(笑)
たしかに、世界中から集まったファンが金曜日にショッピングをしたり、セレブがカジノで豪遊したりとか。
観光収入が重要な国家収入であるモナコ公国にとっては、この金曜日の休息日の有無は大きな意味があるのでしょう。
なのでモナコ側からの木曜開催要求を、FIA側も特例で認めているそうです。
説その④:キリスト教の復活祭の影響
最後は、こちらWikipediaに掲載されていた情報。
『キリスト昇天祭の祝日となる、5月の2週目か3週目の木曜日に始まったため』
どうやらこれが、木曜開始の起源となった理由のようです。
ただし現在は、キリスト教の復活祭と一致しない日程となっています。
それでもモナコGPだけは、始まった当初と同じ木曜日からの開催スケジュールを、FIAも特例で認めているそうです。
つまり『伝統が守られている』ということですね!
諸説と現状を見てきました。
整理すると、こんな感じでしょうか!
- 木曜開始の起源は、『キリスト昇天祭の祝日の木曜日から始まった』ため。
- モナコ側の観光収入増を目的とした木曜開始要求を、FIA側が今も特例で認めているため。
とどのつまり、『開始当初のモナコGPの伝統が、現在も守られている』ということでしょう!
なんかスッキリしたような、しないような気もしますが(笑)
とにかく、これからも毎年続くことになると思うので。
最近ファンになった方は、『モナコGPは木曜日から始まる!』ということは体に染みつかせましょう!
そうこうしているうちに、まもなくフリー走行開始の時間となりました(笑)
今回で78回目、どんな伝統のモナコGPとなるのか!
2年ぶりのモナコGP、木曜フリー走行から思う存分楽しむこととしましょう!
以上、モナコGPの木曜開始のルーツについてでした!