今年マクラーレンに移籍し、ノリスに対して苦戦が目立つリカルド。
でも過去3回の移籍シーズンの序盤成績を見ると、実はそんなに心配しなくて良いのかも!?
===
先日のモナコGP、マクラーレンがとても目立っていましたよね。
まずマシンが1戦限りの特別カラー、めちゃくちゃカッコ良かったこと!
そしてそのカッコ良いマシンで、ノリスが見事に表彰台を獲得したこと。
ここまでは良い意味で目立っていたのですが、心配だったのがダニエル・リカルド。
得意のモナコで、チームメイトのノリスに予選では大差のQ2落ち。
そしてレースでも良いところなく、なんとノリスに周回遅れにされる屈辱。
これまでの移籍時も、こんな苦戦していましたっけ?
チームを移籍したことはこれまで3回、今年のマクラーレンへの移籍で4回目です。
ここまでのキャリアでは、そんな傾向は無かったように思いますが・・・?
これは気になってきました。
調べたことがなかったので、リカルドの移籍直後の序盤成績を調べてみます!
【予選編】移籍直後の序盤5戦 成績
年度 | 移籍チーム | チームメイト | 予選対戦成績 |
---|---|---|---|
2012 | トロ・ロッソ | J.E.ベルニュ | 4勝 – 1敗 |
2014 | レッドブル | S.ベッテル | 4勝 – 1敗 |
2019 | ルノー | N.ヒュルケンベルグ | 4勝 – 1敗 |
2021 | マクラーレン | L.ノリス | 3勝 – 2敗 |
(調査条件)
- 所属チームを移籍したシーズンの序盤5レースの成績
まずは予選について。
移籍直後のシーズンの序盤5戦の、チームメイトとの対戦成績です。
さすがは、リカルド!!
今年を含めた過去4回とも、すべて予選でチームメイトに勝ち越してますね!
この予選結果データからは、これまで特に移籍は苦にせず、いきなり天性の速さを見せつけてることになりますよね。
というか、今年もよく考えたらノリスに勝ち越しているんですね(笑)。
- ポルトガルGP:Q1落ち
- モナコGP:0.6秒近い大差負け
負けた2敗がインパクトが大きかっただけで、イメージ先行だったのかもしれません。
【決勝編】移籍直後の序盤5戦 成績
年度 | 移籍チーム | チームメイト | 獲得ポイント |
---|---|---|---|
2012 | トロ・ロッソ | J.E.ベルニュ | 2pt – 4pt |
2014 | レッドブル | S.ベッテル | 39pt – 45pt |
2019 | ルノー | N.ヒュルケンベルグ | 6pt – 6pt |
2021 | マクラーレン | L.ノリス | 24pt – 56pt |
(調査条件)
- 所属チームを移籍したシーズンの序盤5レースの成績
続いて、決勝レースについて。
移籍直後のシーズンの序盤5戦の、チームメイトとの獲得ポイント比較です。
左がリカルド、右がチームメイトの獲得ポイントです。
おお、なんだか傾向がハッキリしてますね!
ルノー時代のヒュルケンベルグのみ同点ですが、それ以外はすべて序盤5戦ではチームメイトに獲得ポイントで差をつけられています。
ちなみに、その移籍シーズン終了後のポイント最終成績を見てみましょう。
移籍シーズン終了後の成績
年度 | 移籍チーム | チームメイト | 獲得ポイント |
---|---|---|---|
2012 | トロ・ロッソ | J.E.ベルニュ | 10pt – 16pt |
2014 | レッドブル | S.ベッテル | 238pt – 167pt |
2019 | ルノー | N.ヒュルケンベルグ | 54pt – 37pt |
2021 | マクラーレン | L.ノリス | ? |
2014年と2019年は、最終的には獲得ポイントで1.5倍ほどの大差でチームメイトを上回っています。
なので、シーズン序盤は意外にスロースターターで、徐々に慣れていって成績を上げていくスタイルなのかもしれません。
唯一2012年だけ、ベルニュの方が多くのポイントを獲得していますが、でも入賞回数はリカルドが上回っています。
これはコンストラクターズ9位のマシンで、ベルニュが高得点を積み重ねた結果だったので、母数ポイントが小さいことの影響でしょう。
ちなみに翌2013年はきっちり『20pt – 13pt』と、1.5倍近いポイント差をつけています。
実は、そんなに心配しなくてよいのかも!?
いかがだったでしょうか。
見てきたリカルドの移籍序盤5戦の成績データを整理すると、こんな感じでしょうか。
- 天性の速さで、予選はチームメイトに勝ち越し。
- レースでは、序盤5戦はチームメイトに後塵を拝す。
- シーズン最後のポイントでは、チームメイトを大きく上回る。
これまでこんな傾向で、それは今年も変わらないですよね。
もちろん統計データですし、母数も少ないので参考情報ではあります。
でも今年も、実はそんなに心配する必要はないのかもしれませんね!
やはり今年から、シーズン前のテスト日数が大幅に削減されたり、フリー走行時間が短くなったことによる影響が、これまでのシーズンより大きいのでしょう。
リカルド本人から、少し弱気なコメントも報道で聞こえてきてはいます。
でもリカルドの実力は、誰もが認める折り紙付きです。
今後あと少しすれば、きっといつもの見事な走りを魅せてくれるのではないでしょうか!
復調したリカルドと、ノリスとのマクラーレンコンビ。
二人が台風の目となり、チャンピオン争いを搔き乱すシーズン。
そんなことを期待しながら、リカルドの復活を信じて見守ることとしましょう!
以上、リカルドの移籍序盤5戦の成績についてでした!