今年ハミルトンが開幕から4戦で3勝、マックスの逆転は厳しい?
これまでのF1で、開幕4戦中3勝以上から逆転されたケースを調べてみました。
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先週までポルトガルGP、スペインGPと連戦だったので、今週は久しぶりにF1が無い週末ですね。
時間もあるので、今年これまで4戦をじっくり振り返っています。
注目のチャンピオン争い。
開幕前からレッドブル優位が伝えられていましたが、結局メルセデスのハミルトンが、ここまで4戦で3勝と優位に立っています。
この結果を見ていて、ふと思ったことが。
『開幕4戦で3勝と圧倒して、その年チャンピオンを獲れないケースなんてあったっけ?』
絶好のスタートダッシュを決めたドライバーの、圧倒的なシーズンとなることが多かったような。
これまでのF1の歴史で、そんな有利な状況から逆転されるケースなんてあったのか!?
これは気になってきたので・・・調べてみることにしました!
『開幕4戦で3勝以上』のシーズン(1987~2021年)
年度 | 開幕4戦 | 該当ドライバー | チャンピオン |
---|---|---|---|
2021 | 3勝 | L.ハミルトン | ? |
2020 | 3勝 | L.ハミルトン | 同 |
2016 | 4連勝 | N.ロズベルグ | 同 |
2015 | 3勝 | L.ハミルトン | 同 |
2014 | 3勝 | L.ハミルトン | 同 |
2011 | 3勝 | S.ベッテル | 同 |
2009 | 3勝 | J.バトン | 同 |
2005 | 3勝 | F.アロンソ | 同 |
2004 | 4連勝 | M.シューマッハ | 同 |
2002 | 3勝 | M.シューマッハ | 同 |
2000 | 3勝 | M.シューマッハ | 同 |
1996 | 3勝 | D.ヒル | 同 |
1994 | 4連勝 | M.シューマッハ | 同 |
1992 | 4連勝 | N.マンセル | 同 |
1991 | 4連勝 | A.セナ | 同 |
1989 | 3勝 | A.セナ | A.プロスト |
1988 | 3勝 | A.プロスト | A.セナ |
(調査条件)
- 1987年以降のシーズンを調査
- 太字は、最終戦でタイトル決定シーズン
1987年から今年2021年まで、35シーズン分を調べてみました。
まず意外だったのが、開幕4戦で3勝以上、該当シーズンがこんなに多いなんて!
なんと約半分の『17シーズン』もありました。
2年に1回は、誰かの開幕4戦3勝から始まっているなんて、とても意外でした。
そして昨年までの全16回のうち。
14回は該当ドライバーがそのシーズンのチャンピオンとなっています。
つまり、逆転されてチャンピオンになれなかったのはたった2回しかありません。
また、最終戦までタイトル争いがもつれることも珍しいのかも?
と、調べてみたところ1994・1996・2014・2016年の4回のみ。
該当シーズンはタイトルも早い時期に決定することが多い、ということがわかりますね!
この統計データ通りの単純計算で、今年を占ってみると。
- 最終戦までタイトル争いがもつれる可能性はたった25%。
- 87.5%の確率で、メルセデスとハミルトンがチャンピオン
になるということです。
レッドブル・ホンダやフェルスタッペンのファンには嫌なデータですね。
でもまぁ、ポイントシステムや年間レース数も違うので、単なる統計データですが(笑)
逆転の2回とも、セナ・プロスト頂上対決
該当ドライバーがタイトルを獲れず逆転されたケース。
面白かったのは、いずれもセナ・プロスト対決の2年でした。
この2年は、お互いがシーズン中盤から後半で逆転していますよね!
若いファンの方はご存知ないと思いますので、少し簡単にこの2年振り返ってみると。
1988年
王者プロストに、若手チャンピオン候補筆頭セナが挑むシーズン。
序盤4戦でプロストは3勝+2位と強さを見せつけ、セナの前に立ちはだかります。
ここまで、なんだか今年のルイスとマックスに似てますよね(笑)
しかし、そこからの中盤7戦でセナは6勝とプロストを圧倒。
ただしシーズン後半は、初タイトルのプレッシャーからかセナが少し失速。
しかし見事に日本GPで、優勝しタイトルを決めたシーズンでした。
1989年
前年チャンピオンとなったセナが、この年は一転スタートダッシュを決めます。
しかし、シーズンを通じてマシントラブルなどの不運がセナを襲います。
中盤以降のセナは、優勝かリタイアかのレースがシーズン終盤まで続きます。
そして迎えたシーズン終盤の日本GP、ついに両雄がクラッシュ。
プロストのタイトルが決まる、劇的な幕切れのシーズンとなりました。
2021年、32年ぶりのジンクス打破なるか!?
ということで、もし今年。
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが、ここからメルセデスのハミルトンを逆転してチャンピオンになれば、32年ぶりの大逆転の快挙。
ジンクス打破となることがわかりましたね!
追いかけるマックスとしては、狙いたいのは1988年セナのパターンの再現ですよね!
32年前も同じホンダのマシンだったのも、なんだか因縁を感じます。
これからのシーズン中盤で、ファンとしてはレッドブル・ホンダの連勝街道に期待しちゃいたいところですね。
一方のハミルトンは逆に。
1989年セナのパターン、優勝かリタイアかみたいなレースだけは避けたいところ。
とは言っても、ハミルトンが出場したレースでノーポイントだったのは、もう2018年7月のことです(笑)
なので、この男にはもはやそんな心配は不要ですよね。
今年はハミルトンが優勝しても、フェルスタッペンがしっかり2位をキープするレースが続いています。
なので、二人のポイント差はそれほど大きく離れていません。
ファンとしては、かつてのセナ・プロスト対決のようなハイレベルな頂上決戦が見たい!
どちらが勝つにしても、ジンクスを打破して、シーズン最終戦までのハイレベルな戦いを期待して。
次のモナコGPも、楽しみに待ちたいと思います。
以上、『開幕4戦で3勝以上して、チャンピオンになれなかったケース』調査でした!