ボッタスの4回は、F1の歴史上でどれくらい多いのか?
ランキング集計と、その年度の戦績を比較してみました。
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いよいよ2月に入り、各チームの新車発表時期が近づいてきました。
しかし残念ながら、例えばハースF1チームがフェラーリエンジンを搭載できない問題など、
新型コロナによるヨーロッパ内での移動制限の影響も見え始めています。
そんな中で、今年のF1の見どころを自分なりに整理していたのですが、
今年は、いや今年こそは、これを期待したい!
『ボッタス、ハミルトンに対して意地を見せてくれ!』
ここ数年、チームメイトのハミルトンに対して歯が立たない状況が続いているボッタス。
4年連続ハミルトンがチャンピオンとなり、4度目の後塵を拝することとなりました。
チームメイトにチャンピオンを獲られた回数としては、4回ってF1の歴史でかなり多い方なのでは?
これは気になってきたので、さっそく調べてみることにしました。
チームメイトにチャンピオンを獲られた回数ランキング
順位 | ドライバー | 回数 | チーム | 王者 | 該当年度 |
---|---|---|---|---|---|
1 | R.バリチェロ | 6 | フェラーリ | M.シューマッハ | 2000~04 |
ブラウンGP | J.バトン | 2009 | |||
2 | V.ボッタス | 4 | メルセデス | L.ハミルトン | 2017~20 |
M.ウェバー | 4 | レッドブル | S.ベッテル | 2010~13 | |
4 | N.ロズベルグ | 2 | メルセデス | L.ハミルトン | 2014~15 |
G.フィジケラ | 2 | ルノー | F.アロンソ | 2005~06 | |
D.クルサード | 2 | マクラーレン | M.ハッキネン | 1998~99 | |
G.ベルガー | 2 | マクラーレン | A.セナ | 1990~91 |
(調査条件)
- 1987年以降のF1シーズンを集計
- 2回以上の経験があるドライバーをリストアップ
- 年間半数以上の参戦があったシーズンをカウント
こちらが、1987年以降の近代F1において、チームメイトが王者となった回数ランキングです。
気になったボッタスの4回は、ウェバーと並んで2位という結果でした。
1位はR.バリチェロ、驚異の6回です。
ミハエルとのフェラーリ黄金時代だけではなく、2009年にもバトンのチームメイトとして、
不名誉な?記録を達成しています(笑)
この不名誉な記録の中で、ニコ・ロズベルグが唯一チャンピオンとしてランクイン。
しかし2016年は自身がチャンピオンとなり、華麗に勝ち逃げ?したのはご存知の通り(笑)
こうやって並べてみると、その時代の最強チームや、王者側にも複数回チャンピオンの錚々たるドライバーが並んでいることがとてもよく解かりますね。
該当期間の戦績は?
ドライバー | レース数 | 勝利数 | 勝率 | PP数 | PP率 |
---|---|---|---|---|---|
R.バリチェロ | 102 | 11 | 10.8% | 12 | 11.8% |
V.ボッタス | 79 | 9 | 11.4% | 16 | 20.3% |
M.ウェバー | 77 | 7 | 9.1% | 12 | 15.6% |
N.ロズベルグ | 38 | 11 | 28.9% | 18 | 47.4% |
G.フィジケラ | 37 | 2 | 5.4% | 2 | 5.4% |
D.クルサード | 32 | 3 | 9.4% | 3 | 9.4% |
G.ベルガー | 32 | 1 | 3.1% | 4 | 12.5% |
では、チームメイトにチャンピオンを獲られた年の戦績はどうだったのでしょうか?
その該当年度のみを集計して、表にしてみました。
こうやって見ると、さすがチャンピオンということがよく解かります。
ニコ・ロズベルグの戦績が飛び抜けて良いのが一目瞭然ですね(赤字)。
チャンピオンになれなかった他の6人の中では、ボッタスの戦績がもっとも優秀であることも解ります(緑字)
ハミルトンと対等な戦いをするためにはボッタスはもう一段頑張る必要があって、
勝率20%以上、PP率40%以上となればロズベルグに近づくことができます。
このあたりの数字が目標になるのかもですね。
2021年 ボッタスに期待すること
ボッタスの奮起を期待して、過去の不名誉な記録を調べてみました。
こちらが昨年のハミルトンとの戦績表ですが、予選勝敗は5勝11敗、勝率31%です。
予選タイム差の平均を集計したら0.1秒以下だったので、こと予選については相手がハミルトンであることを考えると悪くない数字です。
ボッタスの課題は、やはりレース結果の改善と、調子の一貫性でしょうか。
たまにハミルトンを圧倒する良いレースを見せても、好調が長く続かないことが多い印象です。
今回の調査で、過去の最強チームのナンバー2ドライバー(失礼)に対して、
ボッタスは決して引けをとらない成績であることがわかりました。
正直、相手が悪すぎるという可哀そうな状況ではあります。
しかし面白いチャンピオン争いでもっとF1を楽しいものにして欲しいので、
今年こそボッタスが意地を見せてくれることに期待することにしましょう!
以上、チームメイトにチャンピオンを獲られてしまった回数ランキングでした!