マクラーレンの新型ディフューザーは何がどう凄いの!? 専門用語を使わずに、わかりやすく解説!

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© Motorsport Week Twitter
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テクニカル情報のF1ニュースが苦手な方もぜひ注目!

明らかになったマクラーレンの秘密兵器、専門用語を使わずに解説します!

 

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F1プレシーズンテストの3日間が終了しました。

各チームとも、新車発表会の場では隠していた新パーツも明らかになってきましたね。

 

そんな中でも、

『マクラーレンのディフューザーが凄そうだ!』と話題になっています。

いろんなF1ニュースサイトでも、詳しいテクニカルな解説が掲載されていたりします。

 

でも・・・

技術的なF1ニュースの記事ってとても難しくないですか?

F1ファンになってまだ日が浅かったりすると、専門用語だらけで何のこっちゃ状態の方も多いと思います。

 

でもこの技術のポイントだけは抑えておいた方が、今年のF1をより楽しむことができます。

そこで、マクラーレンの新しいディフューザーの狙いや特長を、専門用語を一切使わないで解説していきたいと思います!

 

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まず『ディフューザー』とは?

© formula1.com

今回のテストで、もっとも画期的と騒がれているのがマクラーレンの『ディフューザー』です。

少しわかりにくいですが、写真のマシン後部、色が白っぽくなっているあたりです。

 

でもテクニカル情報が苦手な方は、『ディフューザー』がすでに何のことかよく解かりませんよね。

まずは、その役割のカンタン解説です。

 

ディフューザーとは?
  • マシン後部の空気を下から上へ跳ね上げるための装置
  • 目的は、コーナーを速く曲がるため
  • 流れる空気に乱れが無いほど効果的
  • 乱れの無い空気を流すために、垂直板が何枚か設けられている。
  • 垂直版の高さは、高いほど効果的に空気を流せる

 

専門用語を使わず説明するとこんな感じです。

 

2021年のレギュレーション改変内容

© formula1.com

こちらの絵の『黄色いライン』、昨年に比べて垂直版の高さが短くなるルールとなりました。

ダウンフォースという、コーナーを速く曲がるための力を小さくし、スピードを落とす目的です。

 

2021年のレギュレーション改変
  • ディフューザーの垂直版の高さを、2020年比で50mm短縮すること

 

これに伴い、各チームともこの高さに合わせたマシンを設計してきたわけですが、

マクラーレンだけはこのルールの隙をついたマシンを作ってきた、ということになります。

 

画期的な2枚の垂直板

© Planet F1 Twitter

今回のレギュレーション変更は、ディフューザーについてのルール変更でした。

ですがマクラーレンは独自の設計思想と、レギュレーションの隙をついて新車を仕上げてきました。

 

マクラーレンの設計思想
  • まず『マシンフロア中心部』を、昨年より全長を伸ばして設計することにした。
  • 今回のレギュレーション変更は『ディフューザー』の垂直板についてであり、『マシンフロア中心部』に装着した垂直板であれば影響を受けない
  • よって『あくまでもマシンフロア中心部に装着したパーツ』として、ディフューザーの新規定よりも高い垂直板を2枚装着してきた。

 

この設計思想に則り、写真の赤丸の2枚の垂直板が、他チームには無いマクラーレン独特の装置となります。

 

他チームと比べてみると?

© Marco Talluto Twitter

左がマクラーレン、右がメルセデスです。

マクラーレンは『マシンフロア中心部の一部として』板が装着されていて、

メルセデスのマシンフロアにはそんな板は装着されていないことが解るかと思います。

 

これにより期待される効果はこんな感じ。

期待される効果
  • マシン中心部を通る空気の乱れが解消される
  • 垂直板を若干左右に曲げているので、マシン左右部分を通る空気の乱れも解消される
  • よって、他チームよりコーナーを速く曲がれるマシンとなる!

 

効果が出れば序盤は圧勝の可能性も!?

© F1 in the 2000s Twitter

こちらは2009年のブラウンGPです。

かつて同じように独自のディフューザーを持ち込み、各チームが対策してくるまで序盤戦は圧勝続きの結果となりました。

 

コーナーを速く曲がれるディフューザーの効果は高いので、独自設計が大成功すればかなりのアドバンテージになるはずです。

このバーレーンでのテストでは、マクラーレンは予選シミュレーションはほとんど行っていないので、タイムを出さずこの新兵器の効果は隠したままです。

 

なので開幕戦、蓋をあけてみればマクラーレンの圧倒的なパフォーマンスだったり、

序盤戦は圧勝続きなんてことも、あり得るかもしれません!

それくらい注目の技術が、今回の新型ディフューザーということです!

 

 

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マクラーレンの新ディフューザーの効果を、できるだけ専門用語を使わずに見てきましたがいかがだったでしょうか?

こういうルールの隙をついた技術競争も、F1の楽しみの一つです。

興味を持った方は、以下のmortorsport.comなどに詳しい解説が出ていますので、ぜひ読んでみてください。

マクラーレンF1、”画期的”なディフューザーを採用。他チームが真似をする?
今季のF1は、ダウンフォースを削減するため、空力のレギュレーションに変更が加えられた。しかし各チームは、このダウンフォースを取り戻すために、様々な解決策を採用。中でもマクラーレンは、ディフューザーに興味深い処理を施してきた。

 

普段はテクニカルな情報になかなか精通していないファンの方も、ぜひ今回のマクラーレンの技術には注目してください!

マクラーレンのタイムや順位、本気を出した時のコーナーでの挙動に注目して、来週の開幕戦を楽しむこととしましょう!

 

以上、マクラーレンの新ディフューザーについてでした!

 


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