いよいよ明日から、9年ぶりのトルコGP開幕です。
トルコGPと言えば、フェリペ・マッサのことを思い出されるファンの方も多いと思います。
初ポールポジションも初優勝もトルコGPですし、その2006年から3年連続で優勝していたり、とにかくイスタンブールサーキットでは滅法強かったですよね。
トルコに限らず例えばブラジルのインテルラゴスサーキットなど、マッサの現役時代は左回りのサーキットで速さ・強さが特に目立っていた気がします。
しかし実はイメージだけで、もしかしてデータで見てみたら意外にそうでもないのかも・・・?
これは気になってきたので、さっそくマッサの左回りと右回りの戦績を調べてみることにしました!
F1通算271レース中、左回りは54レース
左回り | 右回り | |
---|---|---|
レース数 | 54戦 | 217戦 |
コース数 | 8 コース | 22 コース |
コース名 | イスタンブール | アルバートパーク |
イモラ | インディアナポリス | |
インテルラゴス | ヴァレンシア | |
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ | カタロニア | |
バクー | シルバーストン | |
マリーナベイ | スパ・フランコルシャン | |
ヤス・マリーナ | セパン | |
韓国インターナショナル | ソチ | |
ニュルブルクリンク | ||
バーレーン | ||
ハンガロリンク | ||
ブッダ | ||
ホッケンハイム | ||
マニ・クール | ||
メキシコシティ | ||
モンツァ | ||
モンテカルロ | ||
モントリオール | ||
レッドブルリンク | ||
上海 | ||
富士スピードウェイ | ||
鈴鹿サーキット* |
*立体交差のある鈴鹿サーキットは右回りとしてカウントします。
まず成績の前に、マッサの参戦したレースの左回り・右回り内訳を調べてみました。
マッサはF1では通算271レースにエントリーし、30ものサーキットで戦っています。
そのうち左回りは、54レース(19.9%)・8サーキット(26.7%)でした。
F1では、右回りサーキットで開催されることが圧倒的に多いことがよく解かりますね。
そんな数少ない左回りのトルコやブラジルで強かったので、強いイメージで残っているのかもしれません。
予選成績)平均順位の比較
左回り | 右回り | |
---|---|---|
通算成績 | 7.6位 | 8.7位 |
(チーム・年代別内訳) | ||
ザウバー時代(2002~05年) | 9.1位 | 12.8位 |
フェラーリ時代(2006~13年) | 6.5位 | 6.6位 |
ウィリアムズ時代(2014~17年) | 8.8位 | 9.3位 |
まずは予選結果の平均順位を左回り・右回り別に見てみました、成績の良い方を黄枠で表示しています。
なんとびっくり、通算成績では左回りの方が予選で1ポジション以上も良い結果であることが解りました。
どの所属チームや年代別に見て、すべてにおいて左回りサーキットでの成績の方が上回っています。
1周における予選アタックの方が得意・不得意のデータが出やすいはずです。
生涯で1ポジション上ってかなり大きい数字の違いなので、これはマッサが左回りサーキットでは一段階は速いということがよく解かるデータです。
レース成績)平均順位の比較
左回り | 右回り | |
---|---|---|
通算成績 | 6.8位 | 7.4位 |
(チーム・年代別内訳) | ||
ザウバー時代(2002~05年) | 9.4位 | 8.8位 |
フェラーリ時代(2006~13年) | 6.1位 | 6.1位 |
ウィリアムズ時代(2014~17年) | 7.5位 | 8.8位 |
*リタイア・失格・欠場などを除き、完走したレースの平均順位で比較
続いて、決勝レースでの比較です。
リタイアなどを考慮せずに、完走したレースの平均順位で比べてみました。
こちらも、予選順位ほどの上げ幅ではないですが、通算成績では0.6ポジションほど左回りの方が高い順位で完走していることが解ります。
所属チームや年代別に見た時には、フェラーリ時代はイコールの成績で、ザウバー時代はこの調査で唯一右回りが上回っているデータが出ています。
データ詳細を見てみたところ、ザウバー時代の左回りの完走レースが5レースしかありませんでした。
なのでザウバー時代の要因は、母数の少なさが原因と見ることができるのではないでしょうか。
左回りサーキットで7連続ポールポジション!
フェリペ・マッサの左回り戦績データを見てきましたが、はっきりデータに現れていましたね!
ほかにデータ表に現れていない結果としては、2006年から2008年は左回りサーキットで7連続ポールポジションをあげていたりします。
これはもうイメージだけや偶然では無くて、本当に左回りが圧倒的に得意だったと言えるデータだったのではないでしょうか。
こちらの写真のブラジル国旗を羽織っての引退ウォーク(結局引退しませんでしたが 笑)や2008年の幻のチャンピオン、シンガポールのマリーナベイでは給油ホースを引きずったまま走行、など。
レース結果以外でも、マッサのF1キャリアは左回りサーキットに縁が深かったと言えるのではないでしょうか。
今週末はF1トルコGP、その左回りのイスタンブールサーキットにて行われます。
新たなトルコマイスターやサウスポードライバーが果たして誕生するのか?
マッサのこの記録を思い出しつつ、今週末のトルコGPを楽しむこととしましょう!