ジェンソン・バトンとウィリアムズと聞いて、まずこの事件を思い出しました。
でも若いF1ファンは、もう知らない方も多いのかもしれませんね!
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ジェンソン・バトンがF1にカムバックすることになりました!
と言ってもドライバーとしてではありません。
シニアアドバイザーとして、ウィリアムズと新しい仕事を始めることが全世界にニュース配信されています。
ジェンソン・バトンとウィリアムズの組み合わせと言えば、
有名なのが『バトンゲート事件』。
まず最初にそれを思い出します、、、と管理人は思ったのですが、
ん、あれれ???
海外の一部のサイトを除いて、このバトンゲート事件には一切触れられていません。
どこのニュースサイトも、『バトンが古巣ウィリアムズに復帰!』みたいな記事です。
もう15年以上も前の話なので、古すぎて覚えてないとか、若いファンは知らない方も多いのかと思います。
なので今日は、当時何があったか、少し深堀して紹介したいと思います。
バトンゲート事件、発端は2004年
この事件の発端となったのは2004年でした。
2000年にウィリアムズからデビューしたバトン、その後ベネトン、ルノーを経てこの年はB・A・Rからの参戦となります、チームメイトは佐藤琢磨。
2000年代前半は、フェラーリ、マクラーレン、ウィリアムズが圧倒的な3強チームという状況でした。
しかしこの2004年は、この3強チームのうちフェラーリ以外は大不振。
結果的にB・A・Rが大躍進し、ポールポジション獲得や10回の表彰台でバトンも一躍トップドライバーの仲間入り。
ここまでは良かったのですが、
やはり『3強チームとB・A・Rでは、チーム力や将来性に差がある』と判断したバトン。
なんとB・A・Rとの契約があるにもかかわらず、翌年2005年からウィリアムズとの2年契約を発表することになります。
この契約に異を唱えたB・A・R、その後紆余曲折の末に、FIAによってこのウィリアムズとの契約は無効とされます。
よってバトンは2005年はB・A・Rに残留することになり、2006年はウィリアムズとの契約が有効という形となりました。
2005年にふたたび契約問題勃発
そして迎えた2005年シーズン中に、ウィリアムズについて驚きのニュースが。
3強チームであるウィリアムズは、当時BMWワークスエンジンを搭載していました。
しかし2006年からBMWがワークスチームとしてザウバーと組んで独立することが発表され、
ウィリアムズはBMWエンジンを失い、プライベートチームとして2006年以降参戦することが判明します。
この報を受けたバトンは前年とは一転し、2006年のウィリアムズとの契約を破棄しようとします。
B・A・Rへの残留を希望し、またも契約問題でF1界が大混乱に。
結果的には、ウィリアムズチームへ30億円程度のお金が動き、
2006年バトンはB・A・R改めホンダワークスチームに残留することとなります。
佐藤琢磨+スーパーアグリ誕生のきっかけ?
この一連の騒動の影響と2005年の不振から、B・A・Rのシートを失うことになったのが佐藤琢磨選手です。
他チームの2006年のシートはもう埋まっている状況だったので、F1に残留するためにはホンダが第2のチームを作るしか道が無い状況でした。
この流れで急遽結成されたチームが、鈴木亜久里さんを代表とするスーパーアグリ。
2006年から2年半に渡り、佐藤琢磨とともに純国産チームとして我々日本人ファンに大いなる夢を見させてくれることになります。
もしもバトンが契約通りに2006年にウィリアムズで走っていて、ホンダに佐藤琢磨が残留する形となっていたら。
もしかしたらスーパーアグリ誕生は無かったかもしれません。
そんなきっかけ・一因となったのが、バトンゲート事件でした。
世渡り上手?優柔不断?イメージからすっかり脱却したバトン!
この一連の流れから、当時はあまりバトンのことを良く思わないファンも多かったように思います。
『世渡り上手』や『優柔不断』など、当時ネット掲示板などで頻繁に言われてた記憶があります。
でも、その後の活躍はご存知の通り。
2009年にワールドチャンピオンとなり、マクラーレンに移籍してあのルイス・ハミルトンとも互角に渡り合い、結果で世界中を黙らせました。
また日本でも、道端ジェシカさんとのお付き合い、マクラーレン・ホンダ復活時のドライバー、F1引退後のSUPER GTでの活躍などで、すっかり親日家としてかなり人気の高いドライバーとなりました。
イメージは払拭されましたが、でもこのバトンゲート事件のことがまだ引っかかっているファンの方もいるかもしれません。
でもこれほどのトップドライバーです、多少のエゴはあって当然だし、それくらいじゃないとチャンピオンにはなれません。
なのでぜひ、寛容な精神で目をつぶることにしましょう(笑)
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古くからのファンとしては、もうこれ以上、弱いウィリアムズは見たくありません。
今年は少なくとも、ハースやアルファロメオと互角の戦いを繰り広げてほしい。
キナ臭い政治やお金の話が飛び交うF1界を渡り歩いてきたバトンの経験は、必ずウィリアムズにとって吉と出るはずです。
そのためにもジェンソン・バトンのこれからの裏方としての活躍を、大いに楽しみにして待つこととしましょう!
以上、バトンゲート事件についてでした!