ベッテルもリカルドもガスリーも、みんな予選でチームメイトに3連敗してます。
角田くんファンは安心して、冷静に見守っていきましょう!
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2021年F1第3戦ポルトガルGPを終えて、日本期待の角田裕毅選手について。
目立ったミスは無かったものの、終始マシンバランスやタイヤに苦しんだグランプリ。
予選も決勝も目立つところなく、チームメイトのガスリーの後塵を拝する結果となりました。
この結果に、早くもSNSでは心配する声や、中には見るに堪えない暴言なども見かけるようになっています。
いろんな考え方や楽しみ方があるので、決して否定はしません。
でもまだたった3戦です、まったく心配いりません(笑)
今日はその証拠となる?、安心できるデータを見てみることにしましょう。
以前、こちらの記事でレッドブルジュニアドライバー17人の開幕戦成績を調べました。
今日はこの続きで、デビューから3戦目までの成績を、角田選手と比較してみたいと思います!
【予選】順位一覧
年度 | ドライバー | Rd.1 | Rd.2 | Rd.3 |
---|---|---|---|---|
2021 | 角田裕毅 | 13位 | 20位 | 14位 |
2019 | A.アルボン | 13位 | 12位 | 20位 |
2017 | P.ガスリー | 15位 | 17位 | 20位 |
2017 | B.ハートレー | 18位 | 13位 | 15位 |
2015 | C.サインツ | 8位 | 15位 | 14位 |
2015 | M.フェルスタッペン | 12位 | 6位 | 13位 |
2014 | D.クビアト | 8位 | 11位 | 13位 |
2012 | J.E.ベルニュ | 11位 | 18位 | 18位 |
2011 | D.リカルド | 24位 | 23位 | 23位 |
2010 | K.チャンドック | 24位 | 24位 | 22位 |
2009 | S.ブエミ | 14位 | 20位 | 10位 |
2009 | J.アルグエルスアリ | 20位 | 19位 | 17位 |
2007 | S.ベッテル | 7位 | 20位 | 20位 |
2006 | S.スピード | 16位 | 17位 | 19位 |
2005 | P.フリーザッハ | 16位 | 19位 | 20位 |
2005 | V.リウッツィ | 16位 | 11位 | 12位 |
2005 | N.カーティケヤン | 12位 | 17位 | 18位 |
2004 | C.クリエン | 19位 | 13位 | 12位 |
平均順位 | 14.8位 | 16.4位 | 16.7位 | |
3戦全体平均順位 | 15.9位 | |||
予選トップ10 | 5回 |
(調査条件)
- レッドブル公式HP掲載のジュニアドライバーを調査
- 一時的に育成ドライバーを離れていたドライバーも含める
- エンジン交換などグリッド降格を考慮せず、降格前の予選順位。
まず、予選順位のデビュー3戦の結果です。
参戦台数もマシン戦闘力も年度によって違うので、順位の良し悪しについては一概には言えません。
でも面白いデータなのは、1戦目から3戦目までの各予選平均順位です、徐々に下がっていっていることが解りますよね。
これはデビューからたった3戦ではまだまだ経験が足りず、すぐに経験が予選結果に現れないことを意味してます。
どのドライバーにとっても、序盤はシーズン後半に向けての経験を積む時期、というデータと言えるのではないでしょうか。
また予選でトップ10位内に入ったことは、これまでたった5回しかありません。
なので角田選手がQ3進出できていないことに対しても、落胆するにはまだ時期尚早と言えるデータではないでしょうか。
【予選】チームメイト対戦成績
勝敗 | ドライバー | チームメイト |
---|---|---|
3戦全敗 | 角田裕毅 | P.ガスリー |
P.ガスリー | C.サインツ | |
J.E.ベルニュ | D.リカルド | |
D.リカルド | V.リウッツィ | |
J.アルグエルスアリ | S.ブエミ | |
S.ベッテル | N.ハイドフェルド | |
V.リウッツィ | ||
V.リウッツィ | D.クルサード | |
1勝2敗 | C.サインツ | M.フェルスタッペン |
D.クビアト | J.E.ベルニュ | |
K.チャンドック | B.セナ | |
S.スピード | V.リウッツィ | |
C.クリエン | M.ウェバー | |
2勝1敗 | A.アルボン | D.クビアト |
B.ハートレー | D.クビアト | |
M.フェルスタッペン | C.サインツ | |
S.ブエミ | S.ブルデー | |
P.フリーザッハ | C.アルバース | |
N.カーティケヤン | T.モンテイロ | |
3戦全勝 | なし |
(調査条件)
- レッドブル公式HP掲載のジュニアドライバーを調査
- 一時的に育成ドライバーを離れていたドライバーも含める
- エンジン交換などグリッド降格を考慮せず、降格前の予選順位。
次に、予選でのチームメイト対戦成績データを見てみましょう。
レッドブル育成ドライバーのデビュー3戦でのチームメイト対戦成績と、その際のチームメイトが誰だったかを解るようにしました。
『角田くんは、ガスリーにまだ一回も予選勝ててないけど大丈夫?』
と心配の方もいるかもしれませんが、データを見て安心してください。
- そのガスリーも、デビューから3戦は予選全敗。
- 後にレッドブルで優勝するリカルドも、デビューから3戦は予選全敗。
- ワールドチャンピオンに4回輝いたベッテルも、デビューから3戦は予選全敗。
はい、何も心配いりませんよね(笑)
しかも角田選手のチームメイトは、F1で優勝経験があるガスリーです。
チームメイト欄を見てみると、この段階でF1で優勝経験があったのはデビッド・クルサードのみ。
角田選手と同じく厳しい状況だったリウッツィも3戦全敗だし、そのリウッツィも後にデビューしてきたベッテルやリカルドに予選で勝っています。
3戦全勝も居ませんし、2勝1敗と優秀な結果でもすぐにF1から居なくなったドライバーもいます。
なのでたった3戦のチームメイト予選対戦結果では、その後のF1での活躍や、レッドブルへの昇格に何も影響などしていないことが良く解かるデータではないでしょうか。
【決勝レース】順位一覧
年度 | ドライバー | Rd.1 | Rd.2 | Rd.3 |
---|---|---|---|---|
2021 | 角田裕毅 | 9位 | 12位 | 15位 |
2019 | A.アルボン | 14位 | 9位 | 10位 |
2017 | P.ガスリー | 14位 | 13位 | 13位 |
2017 | B.ハートレー | 13位 | リタイア | リタイア |
2015 | C.サインツ | 9位 | 8位 | 13位 |
2015 | M.フェルスタッペン | リタイア | 7位 | 17位 |
2014 | D.クビアト | 9位 | 10位 | 11位 |
2012 | J.E.ベルニュ | 11位 | 8位 | 16位 |
2011 | D.リカルド | 19位 | 19位 | 18位 |
2010 | K.チャンドック | リタイア | 14位 | 15位 |
2009 | S.ブエミ | 7位 | 16位 | 8位 |
2009 | J.アルグエルスアリ | 15位 | 16位 | リタイア |
2007 | S.ベッテル | 8位 | 16位 | 19位 |
2006 | S.スピード | 13位 | リタイア | 9位 |
2005 | P.フリーザッハ | 17位 | リタイア | 12位 |
2005 | V.リウッツィ | 8位 | リタイア | リタイア |
2005 | N.カーティケヤン | 15位 | 11位 | リタイア |
2004 | C.クリエン | 11位 | 10位 | 14位 |
完走平均順位 | 12.0位 | 12.1位 | 13.6位 | |
3戦全体平均順位 | 12.5位 | |||
入賞ドライバー | 9人 |
(調査条件)
- レッドブル公式HP掲載のジュニアドライバーを調査
- 一時的に育成ドライバーを離れていたドライバーも含める
最後に、決勝レースの順位一覧です。
入賞台数も戦闘力も年度によって違うので、これまた一概に比較はできませんが。
予選と同様、1戦目から3戦目までの完走平均順位が徐々に下がっています。
やはりたった3戦の経験では、すぐに結果に現れないということではないでしょうか。
また3戦連続で入賞したドライバーなんて居ません。
最高順位も7位で、いきなり表彰台を獲得したようなドライバーも居ないことがわかります。
3戦のうちに入賞したドライバーは、2度の入賞が4人、1度の入賞が5人で、合計9人となります。
角田選手は、開幕戦で入賞しているのでこの9人の中の一人です。
なので、悲観するような結果ではなく、むしろ悪くないことが解るデータです!
F1での評価は加点主義、時に輝く走りを!
いかがだったでしょうか。
データを見てきた通り、デビュー3戦での結果でいろいろ判断するにはまだ時期尚早であることがよく解かるデータだったのではないでしょうか。
以前、こちらの記事でも書きました。
今は角田選手にとっては、
- 同じミスを繰り返さず経験を積むこと
- 随所で輝く走りを魅せること
これが今は大事で、毎回毎レース、輝く走りを魅せる必要は無い、と管理人は考えています。
今回のポルトガルGPは、トリッキーな状況でのタイムの出し方やタイヤの使い方など、ガスリーから学ぶことが多かったグランプリとなったのではないでしょうか。
良い経験は積めたけど、輝く走りを魅せるグランプリでは無かった、というだけです!
観るファン側も今は冷静に、輝く走りは次戦スペインGP以降に期待することにしたいと思います!
以上、角田裕毅とレッドブルジュニアの、デビュー3戦成績の比較でした!