自身初のグランドスラムも素晴らしい結果です。
でもプレッシャーがかかる初のタイトル争い、26ポイント以上に差を広げたことの方が重要です!
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2021年F1第9戦オーストリアGPが終了しました。
先週の第8戦以上に、フェルスタッペンの圧勝劇となりました。
ほんの数戦前までは、メルセデスと拮抗状態だったはずなんですが。
今シーズン初のトリプルヘッダー3連戦を、見事に3連勝で飾りました。
ただ勝つだけではなく、圧倒的な強さを見せつける完勝。
この連勝により、なんだかフェルスタッペンにも王者の風格さえ漂う感じになってきました。
そんなシーズンの流れが、ますます大きくフェルスタッペンとレッドブルに傾いたオーストリアGP。
さっそく振り返ってみることにしましょう。
自身初のグランドスラムを達成!
レース展開は、もういろんな情報サイトに出ていると思うので詳しくは書きません(笑)
今回の勝利、まず特筆すべきはフェルスタッペンにとっては初の『グランドスラム』での勝利だったことではないでしょうか。
『グランドスラム』とは、完全勝利をあらわす称号のようなもの。
ただ優勝するだけではなく、ポールポジションとファステストラップを獲得し、なおかつ全ての周回でトップを譲らなかったレースを指します。
タイヤ交換戦略により今では全周回トップというのは難しく、かつレース終盤のファステストラップ狙い合戦などもあり、よほどの実力や運もないと達成できない記録です。
その証拠に、これまでのF1の歴史で25人しか達成していないです。
現役ドライバーではハミルトン(6回)、ベッテル(4回)、アロンソ(1回)のマルチチャンピオンしか達成していない記録です。
これまで98勝も挙げているあのハミルトンですら、グランドスラムは6回しか経験がありません。
今回のレースは、そんなレベルの特別な圧勝劇だったということです!
1勝分以上のポイント差となり、精神的に有利に!
グランドスラムも素晴らしいですが、でもそれよりももっと重要なこと。
ついにハミルトンとの差が、レース1勝分以上の32ポイントまで広がったことです!
今回のレース、ハミルトンがもし2位キープできていれば?
まだ25ポイント差だったので、ギリギリですがちょうどレース1勝分以内の差にとどまるはずでした。
しかしマシントラブルによりハミルトンはじりじりと後退し、4位に沈み結果32ポイントまで差が広がりました。
これはあくまで管理人の感覚ですが。
- レース1勝分のポイント差以内は、追う方が有利。
- レース1勝分のポイント差を超えると、追われる側が有利。
そんな気がしませんか?
1勝分のポイント差以内だと、リタイアしたら逆転される状況です。
なので追われる側にも相当のプレッシャーがかかります。
でも差がレース1勝分以上を超えると、とたんに立場が逆転。
追う側に『もう負けれない』とプレッシャーがかかることが過去多かった気がします。
なにせフェルスタッペンにとっては、初めてのタイトル争いです。
今後、プレッシャーに押しつぶされそうになる機会が必ず来るはずです。
そんな中で、1レースで獲得できる26ポイント以上の差をつけたこと。
これで今後精神的に有利にチャンピオン争いを進めることができるはず。
なのでグランドスラムよりは地味ではありますが、この結果の方が重要だと思います。
連勝でますます王者らしい風格が!
2年前の2019年と同じく、また表彰台でHONDAロゴを指差ししてくれましたよね。
微妙にRedBullロゴのような気がしないでもないですが、まぁ良しとしましょう(笑)
そんなフェルスタッペンの様子を見ていて。
喜んでいる中にも、このところなんだか涼しげな表情を感じませんでしたか?
これまでは連勝すらしたことがなかったフェルスタッペン。
ここにきて、なんだか自身に満ち溢れた良い表情を見せてくれています。
中継を観ていてなんだかゾクッとしたのは管理人だけでしょうか?
もしかしたら、これが『王者の風格』なのかもしれませんね!
相手はハミルトンとメルセデス、このまま終わるはずない!
この3連戦、まったく良いところが無かったメルセデスとハミルトン。
ついにあのメルセデスが5連敗を喫することとなりました。
少し前の記事で、5連敗するとチャンピオンになる確率がグッと下がることを調べましたが。
いよいよ正念場を迎えているのかもしれません。
でも次戦イギリスGP、メルセデスは待望のアップグレードパーツも投入される予定です。
そして何よりハミルトンの地元GPです。
今回のフェルスタッペン大応援団とは逆に、地元ハミルトンへの大歓声がレッドブルとフェルスタッペンにとって逆風となるかもしれません。
あのメルセデスとハミルトンが、このまま黙って引き下がることは無いはずです。
長いシーズン、今年はまだ14レースも残っています。
レッドブルやフェルスタッペンに必ず逆風が吹く時も来るはず。
それが次のイギリスGPなのか、まだその先なのかは分かりませんが。
観ているF1ファン側としては、ぜひメルセデスとハミルトンにもう一度奮起してもらって。
シーズン最終戦まで、ハイレベルな頂上対決を期待したいと思います!
以上、2021年第9戦オーストリアGPについてでした!