あのシミュレーター嫌いのハミルトンが、金曜朝からシミュレーターに乗るなんて。
そして久しぶりに全力で喜ぶ姿、これはいよいよ王者を本気にさせてしまったのかも!
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2021年第10戦イギリスGPの金曜日が終わりました。
史上初のスプリント予選実施に伴い、いつものスケジュールと違って18年ぶりに金曜日に予選が行われました。
なのでチームやドライバーにとっても、そして観るファンにとっても忙しい金曜日になりましたね。
フリー走行ではいろんなドライバーが同時にいろんなセットで走っているので、チェックが本当に大変でした(笑)
そんな中で金曜日の主役はやはり、地元ルイス・ハミルトンだったのではないでしょうか。
いやぁ流石ですよ、さすが7度のチャンピオン!
なんだかやっぱり惚れ惚れしてしまいました(笑)
そんなハミルトンを中心に、金曜を振り返ってみることにします。
絶望的な差かと思われたフリー走行1回目
まず、予選前唯一のセッションとなったフリー走行1回目。
メルセデスはアップグレードを持ち込んでいるので、ここ3戦で開いたレッドブルとの差がどれだけ縮まるのかと思って観ていたら。
結果はご覧のように、ハミルトンは3番手。
トップのフェルスタッペンとは大差の0.7秒差だし、マクラーレンのノリスにも先行される状態。
もちろんフリー走行なので、いろんなセットをトライしていたのだとは思いますが。
でもこれはあまりにも絶望的な差に感じましたよね。
この得意なサーキットで、こんな大差がつくなんて。
もう後が無いメルセデスとハミルトン、もはや万事休すなのかとこの時は正直思っちゃいました。
でも予選では、見事にファステスト獲得!
しかし、フリー走行と予選の間に変更したセットアップが功を奏したようで。
メルセデスとハミルトンが息を吹き返します。
Q1からQ3にかけてのタイムはこんな感じ。
Q1こそフェルスタッペンに及ばなかったものの、Q2とQ3では見事に逆転。
僅差ではありますが、見事にQ3でもトップタイムを叩き出しました。
ちなみに『ポールポジション』の称号は、土曜のスプリント予選の勝者に与えられます。
なので金曜の予選最速は『予選ファステスト』と、ちょっと締まりのない呼び方にします(笑)
とにもかくにも、まだ予選とはいえ。
ポイント争いという意味でも、チームを鼓舞するという意味でも、結果が必要というところできちんと結果を出せるハミルトン。
こういうところが、7度のチャンピオンの凄いところだと思います。
地元大観衆もハミルトンの逆襲を後押し!
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最終アタックではセクター2までは最速タイムを更新し、魂の鼓動が聞こえてくるようなスーパーラップでした!
結局最終コーナーでミスってタイムアップはならなかったものの、それだけ王者が本気で攻めていたということでしょう。
そしてフェルスタッペンがハミルトンのタイムを上回れず、予選ファステストが決まった瞬間。
このようにハミルトン自身も、地元大観衆も、喜びが大爆発、凄い大歓声でしたよね!
地元ドライバーが地元大観衆の前で活躍するのは、何度見ても良いものです。
そしてマシンを降りた直後も、大盛り上がり。
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こんなに嬉しそうなハミルトン、なんだか久しぶりに見る気がします。
それくらい状況的には追い込まれていたのでしょう。
そしてここまでやってきた密かな努力が報われたからこそ。
喜びも爆発したというところなのではないでしょうか。
あのハミルトンが、金曜午前にシミュレーターに!
以前、『ハミルトンは、シミュレーターとコースウォークは滅多にやらない』という記事を書いたのですが。
予選ファステスト後に明かしたところによると、なんとハミルトンが金曜午前中にシミュレーター作業をしていたとのこと!
確かにメルセデスのファクトリーは、シルバーストンサーキットから目と鼻の先です。
また現地時間14:30からフリー走行開始だったので、スケジュール的にも確かに午前中に作業は出来るのですが。
なんといっても、シミュレーター嫌いのあのハミルトンが、ですから驚きです。
しかも、今週は火曜日にもシミュレーター作業を行っていたとか。
ある意味、これは異常事態です(笑)
それだけ現状のレッドブルとの戦力差に危機感を持って、何が何でも戦闘力を向上させようとしていることの裏返しですし。
7度のチャンピオンがここまでやって、鼓舞されないチームメンバーなんて居ないと思います。
これはいよいよ、絶対王者を本気にさせてしまったのかもしれませんね(笑)
まずはポールポジションの3点を!
18年ぶりの金曜予選、いかがだったでしょうか?
フリー走行だけではなく、白熱したタイムアタックを金曜から観れるのも悪くないと思ったファンの方も多いのではないでしょうか。
とりあえず予選ファステストとなったハミルトンですが、まだポールポジションではありません。
本日土曜に、17周のレース形式で行われる『スプリント予選』を制して初めてポールポジションです。
スプリント予選は、1位から3位まで、それぞれ3pt-2pt-1ptとポイントも付与されます。
なにせフェルスタッペンにとっては、初めてのタイトル争いです。
ハミルトンとしては、まずはしっかりポールポジションの3ptを稼いで、フェルスタッペンとの差を縮めていきプレッシャーをかけていきたいところですね。
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ここ地元イギリスGPから、ハミルトンの逆襲開始を感じさせる金曜日となりました。
『タイトルを獲るのは、そんなに甘いものじゃないんだぜ』
って感じで、ハミルトンが王者の威厳を見せつけプレッシャーをかけていくのか?
はたまた若きフェルスタッペンが、これを返り討ちにするのか?
日曜のレースの前に、まずは土曜『スプリント予選』です。
白熱のタイトル争いを期待して、F1初の試みを思う存分楽しむことにしましょう!
以上、イギリスGP初日のハミルトンについてでした!