メキシコGPで、シーズン最多得点の新記録を樹立したマックス。
もしかしたら2位とのポイント差もF1の歴史でもっとも大差となるのか、調べてみることにしました!
今日は祝日だったので、先日のメキシコGPをいろんなデータで振り返っていました。
『マックス、年間最多勝新記録となる14勝目!』
このトピックスは、いろんなところで大きく報道されていましたが。
『マックス、年間最多ポイントとなる416pt獲得!』
こちらのトピックスは、あまり取り上げられていないような(笑)
年間レース数やポイントシステムが、過去のシーズンによって異なるとはいえ。
まだ2戦を残した第20戦終了時点で、F1史上1シーズンでもっともポイントを稼いだなんて凄いですよね!
なんてことを考えていたら、またとある疑問が頭に沸いてきました。
『てことは2022年のマックスは、2位にもっとも大差をつけたタイトル獲得になる可能性が高いのでは!?』
これまで特定のドライバーの圧勝シーズンは何度かありましたが。
今年のマックスの圧勝は、2位とのポイント差という観点ではどのくらいの圧勝なんでしょうか?
うーん、さっぱり分かりません(笑)
これは気になってきたので、さっそく調べてみることにしました!
「2位とのポイント差」ランキング
順位 | 年度 | チャンピオン | 獲得ポイント | 2位との差 |
---|---|---|---|---|
1 | 2013 | S.ベッテル | 397 pt | 155 pt |
2 | 2022 | M.フェルスタッペン | 416 pt | 136 pt |
3 | 2020 | L.ハミルトン | 347 pt | 124 pt |
4 | 2011 | S.ベッテル | 392 pt | 122 pt |
5 | 2018 | L.ハミルトン | 408 pt | 88 pt |
6 | 2019 | L.ハミルトン | 413 pt | 87 pt |
7 | 2014 | L.ハミルトン | 384 pt | 67 pt |
2002 | M.シューマッハ | 144 pt | 67 pt | |
9 | 2015 | L.ハミルトン | 381 pt | 59 pt |
10 | 2001 | M.シューマッハ | 123 pt | 58 pt |
(調査条件)
- 1997年失格のM.シューマッハはランキング2位としてカウント
- 1950~1990年までは有効ポイントでカウント
- 2022年F1第20戦メキシコGP終了時点
1950年に始まったF1、今年2022年までの73シーズン。
「2位とのポイント差」が大きかった順に、ランキング形式でトップ10を並べてみました。
マックスは、現時点で2位ペレスに136ポイント差を付けています。
これはF1史上2位の大差だということが分かりますね!
1位の2013年ベッテルとの差は19ポイントです。
つまり2022年シーズン残り2戦で、ペレスとの差をあと20ポイント広げれば新記録達成となります!
もうこうなったら、とことん圧勝するシーズンにしてほしいので。
ぜひ残り2戦で、20ポイント差以上広げて新記録を見てみたいですよね。
ちなみにマックスが、残り2戦で得られる最大ポイントについて。
- ブラジルGP F1スプリント:8pt
- ブラジルGP 決勝:26pt
- アブダビGP 決勝:26pt
まだ合計60ポイントもあります!
ランキング2位ペレスや、3位ルクレールの結果次第ではありますが。
メルセデス勢も復調してきているので、マックスとの間に割り込んだりする可能性も高いと思いますし。
さらに20ポイント差を広げての新記録達成は、大いにあり得るかもしれませんね!
ポイントシステムの違いは?
とは言っても、「2位とのポイント差」でデータを見た場合。
優勝で「25pt獲得」となった、2010年以降のシーズンが必然的にランクインしちゃいますよね。
そんな中で、入賞が6位までなうえに優勝でも「10pt獲得」だった2002年や2001年。
ミハエル・シューマッハがランクインしているのは凄いことなんですよね!
特に2002年なんて、17戦11勝全レース表彰台というミラクルなシーズンでしたから(笑)
圧勝度を測るためには、「2位とのポイント差」よりも。
「2位とのポイント倍率」でデータを見た方がいいかもしれませんね!
「2位とのポイント倍率」ランキング
順位 | 年度 | チャンピオン | 獲得ポイント | 2位との倍率 |
---|---|---|---|---|
1 | 1992 | N.マンセル | 108 pt | 1.93 倍 |
2 | 2001 | M.シューマッハ | 123 pt | 1.89 倍 |
3 | 1971 | J.スチュワート | 62 pt | 1.88 倍 |
4 | 2002 | M.シューマッハ | 144 pt | 1.87 倍 |
5 | 1963 | J.クラーク | 54 pt | 1.86 倍 |
6 | 1955 | J.M.ファンジオ | 40 pt | 1.74 倍 |
7 | 1969 | J.スチュワート | 63 pt | 1.70 倍 |
8 | 1954 | J.M.ファンジオ | 42 pt | 1.67 倍 |
9 | 2013 | S.ベッテル | 397 pt | 1.64 倍 |
10 | 1957 | J.M.ファンジオ | 40 pt | 1.60 倍 |
14 | 2022 | M.フェルスタッペン | 416 pt | 1.49 倍 |
(調査条件)
- 1997年失格のM.シューマッハはランキング2位としてカウント
- 1950~1990年までは有効ポイントでカウント
- 2022年F1第20戦メキシコGP終了時点
ということで、1950年から2022年までの73シーズン。
「2位とのポイント倍率」が大きかった順に、ランキング形式でトップ10を並べてみました。
トップは、1992年のナイジェル・マンセル!
2位パトレーゼは56ptで倍率差が1.93倍ですから、ほぼダブルスコアで圧勝したということですよね!
そして「ポイント差」では上位にランクしていた、2010年以降のシーズンがことごとく消えて。
「ポイント倍率」での2022年マックスは、トップ10ランキング圏外の14位になっちゃうことが分かりますね!
しかし管理人は1987年からF1を見始めたので。
1950~80年代前半のシーズンは、どうもピンと来ません(笑)
なので1987年以降にのみ絞って、上位10シーズンを抽出してみるとこんな感じ。
1987年以降36シーズンのトップ10を抽出
順位 | 年度 | チャンピオン | 獲得ポイント | 2位との倍率 |
---|---|---|---|---|
1 | 1992 | N.マンセル | 108 pt | 1.93 倍 |
2 | 2001 | M.シューマッハ | 123 pt | 1.89 倍 |
4 | 2002 | M.シューマッハ | 144 pt | 1.87 倍 |
9 | 2013 | S.ベッテル | 397 pt | 1.64 倍 |
11 | 2020 | L.ハミルトン | 347 pt | 1.56 倍 |
14 | 2022 | M.フェルスタッペン | 416 pt | 1.49 倍 |
15 | 1995 | M.シューマッハ | 102 pt | 1.48 倍 |
16 | 2011 | S.ベッテル | 392 pt | 1.45 倍 |
20 | 1993 | A.プロスト | 99 pt | 1.36 倍 |
23 | 1991 | A.セナ | 96 pt | 1.33 倍 |
(調査条件)
- 1987年以降のシーズンを抽出
- 1997年失格のM.シューマッハはランキング2位としてカウント
- 1950~1990年までは有効ポイントでカウント
- 2022年F1第20戦メキシコGP終了時点
こっちの方が、実際に見たシーズン・ドライバーが並んでいるのでしっくりきます(笑)
こうやってあらためてデータをみると。
1992年マンセル、2001~02年シューマッハは、飛び抜けて圧勝だったことが分かってきますね!
マックス、今年の最大倍率は?
こちら、第20戦メキシコGP終了時点のポイントランキングです。
これを見ながら、マックスが今後どこまで2位との倍率差を伸ばせるかを計算してみます。
まず前述の通り、マックスが残り2戦で稼げる最大ポイントは60ポイント。
つまり、マックスの年間ポイント最大は476ポイントとなります。
そして2位ペレスが、このあと2戦ノーポイントで終わると280ポイントのまま。
かつ3位ルクレール以下が誰もペレスを上回れなかった場合が、最大倍率差となるはずです。
ということで、計算してみると。
- 476÷280=1.70倍
これが2022年マックスの2位との最大倍率となります!
ランキングでは、歴代で7位相当となります。
1987年以降に絞っても、1992年マンセルや2001~02年シューマッハの倍率は絶対に越えられないことが分かりましたね!
そもそもペレスが2戦ともノーポイントだったり。
仮にそうだとして、3位ルクレール以下も一緒にノーポイントに近いなんてあり得ないでしょうから。
現実的には2020年ハミルトンの1.56倍を超えるか超えないか、くらいに落ち着くのではないでしょうか。
今年これだけ、圧勝しているイメージのマックス。
それでも2位とのポイント倍率というデータの観点では、1992年マンセルや2001~02年シューマッハをまったく越えられないなんて。
当時は、どんな圧勝シーズンだったんだという話ですね(笑)
ということで今回調べてみて、今年のマックスは。
- 「2位とのポイント差」は、F1史上最大記録を上回る可能性が大いにある。
- 「2位とのポイント倍率」は、1992年や2001~02年を上回れない。
ということが分かりましたね!
ふう、またものすごい労力を掛けた割には。
その労力に見合わない「だから、何なんだ?」というデータ結果が分かりましたね(笑)
でも、これがF1珍記録調査の醍醐味です(笑)
この記事を、ここまで読んでいただいた皆さんは!
マックスがさらに圧勝を続けて、「2位とのポイント差」記録を上回ろうとした際には。
ぜひこの珍記録調査を思い出していただいて。
「でも2位とのポイント倍率ではマンセルやミハエルに敵わないことを俺は(私は)知ってるけどね」
と、ほくそ笑みながら楽しんでみてください(笑)
以上、F1史上、2位ともっとも大差だったシーズンの調査についてでした!