マンセルやニューウェイ受章の大英帝国勲章との違いも調べてみました。
7度のチャンピオンを決めたルイス・ハミルトンに、『ナイト』爵位授章のウワサがイギリス国内で出ているようです。
まだイギリス国内大衆紙がウワサで報じている段階ですが、ジョンソン首相なども動いているようで、年明けには決まるのではないかと言われているようです。
7度のチャンピオンに相応しいと思いますし、これからは『サー・ルイス・ハミルトン』と呼ぶことになるのは解るのですが・・・。
- この『ナイト爵位』って何?貴族になるってこと??
- マンセルなどが受章した『大英帝国勲章』とは何が違う??
解らないことだらけだったので、少し調べてみることにしました。
『ナイト』は貴族ではなく、一代限りの称号
まず『ナイト』爵位の意味について、こちらのwikipediaから引用します。
- 主にヨーロッパのキリスト教国家において勲章の授与に伴い王室または教皇から授与される、中世の騎士階級に由来した栄誉称号である。
- 英国においてナイトは公・侯・伯・子・男の貴族の身分ではなく、世襲権を持たない準貴族である。
- イギリス臣民でナイトに叙任された男性は Sir (サー)、その夫人は Lady (レディ)の敬称をつけて呼ばれる。
- 「サー」はサーネーム(姓、苗字)ではなく、名であるファーストネーム、またはフルネームの前につける敬称である。
なるほど・・・。
日本では日本国憲法制定時に廃止となった貴族制度が、イギリスではまだ残っています。
でも今回の『ナイト』爵位受章で貴族になるわけではなく、あくまで一代限りの栄誉の称号ということ。
そして呼び方が『サー』を名前の前につけるということです。
『サー・ハミルトン』と呼ぶのは間違い。
『サー・ルイス』か、『サー・ルイス・ハミルトン』ということですね!
大英帝国勲章との違いは?
大英帝国勲章 | 序列 | 主なF1関係者 |
---|---|---|
ナイトグランドクロス(GBE) | 1位 | |
ナイトコマンダー(KBE) | 2位 | フランク・ウィリアムズ |
コマンダー(CBE) | 3位 | ナイジェル・マンセル |
オフィサー(OBE) | 4位 | エイドリアン・ニューウェイ |
メンバー(MBE) | 5位 | ルイス・ハミルトン |
ナイト・バチェラー | 別枠 | パトリック・ヘッド |
*黄枠が『ナイト』爵位
イギリス人のF1関係者が、大英帝国勲章を受章したというニュース、よく聞きますよね。
この大英帝国勲章受章と、今回のハミルトンの『ナイト』爵位との関係も調べてみました。
表のとおり、大英帝国勲章は序列5位までと別枠と、合計6種類あるそうです。
このうち2位までと、別枠『ナイト・バチェラー』を受勲した人を、『ナイト』爵位を授章したということになるそうです。
大英帝国勲章受章のニュースが出てていたマンセルは3位、ニューウェイは4位を授章だったようですし、ハミルトンは2008年に初のチャンピオンとなった際に5位を授章していたようです。
なるほど、これでなんだか理解できた気がします。
もし今回のウワサが本当なら、ハミルトンは年明けに1位か2位か、もしくは『ナイト・バチェラー』を授章するということなのでしょう。
でも有名人やスポーツ選手がよく受章する大英帝国勲章とは別に、ガーター勲章、バス勲章、ロイヤル・ヴィクトリア勲章なども存在し、これらもいくつか種類があり序列によってナイト爵位となるのだとか。
ちなみにサー・ジャッキー・スチュワートを調べましたが、結局どれだか解りませんでした・・・。
うーん、難しすぎます(笑)
日本で言う『国民栄誉賞』に、文化的な違いを加味したもの?
F1に関しての知識はある方だと思いますが、今回調べたような内容は複雑過ぎました(笑)
すごく簡単に纏めると、
- 日本で言う「叙勲」や「国民栄誉賞」より少し上位の位置づけ
- 貴族制度がまだ存在する文化の中でステータスや責任が少し上がる
ということなのでしょう。
名誉なことではありますが、実生活や社会的地位は何も変わらないようなので、特に我々ファンが意識することは無いかもしれません(笑)
これまでと同じように型にはまらないハミルトンが観られそうです。
なのでF1ファンとして、チャンピオンが名誉ある爵位を受勲できるのは嬉しいことなので、今後のニュースで見守っていきたいと思います!
以上、ルイス・ハミルトンのナイト爵位受章についてでした!