イギリス大衆紙から、尾ひれが付いてどんどん拡散されただけのようです。
サポート役としては最強、というデータを見てみましょう。
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ゴールデンウィークも最終日です。
のんびりと国内外のF1関連記事を見ていたら、なんだか気になる記事が。
『バルデリ・ボッタス、メルセデスからの信頼が無くなりシート喪失の可能性』
うーん、そんな訳ないでしょ、本当かなぁ?
ファンからするとちょっと物足りない(失礼)ですが、チームにとっては最高の人材のはずですが・・・。
ちょっと気になるニュースですし、サポート役としては最高のドライバーだというデータを見てみることにしましょう!
情報元は『イギリスの東スポ』
こういうニュースは『情報源』と『事実は何か?』を確認することが大事です。
まず情報源について。
おそらくこちらの、『デイリーメール』というイギリスの大衆紙の記事です。
日本でいうところの、東スポって感じでしょうか(笑)
この記事から引用すると、ざっとこんな概要です。
- メルセデスの匿名エンジニアからの情報
- ポルトガルGPの結果にチームは失望し、ボッタスへの信頼を失った
- 早ければ2021年のシーズン内にも、ラッセルと交代するかもしれない
ということで、『匿名エンジニア』からの情報だそうです、いかにも怪しい(笑)
なので、事実は一切なくて、推測だらけのよくある『飛ばし記事』と見受けられます。
この記事を元に、インパクトのある見出しや、尾ひれが付いた記事、そしてSNSでも事実のように語られ拡散されていくパターンですね。
ということで、ちょっと安心しました(笑)
ポルトガルGPのレース後には、トト・ウォルフ代表もボッタスをケアする発言(事実)をしていましたし。
とりあえず2021年シーズン中の解雇なんてあるわけないでしょう、ボッタスファンの皆さんは安心しましょう!
ボッタスは、最強のナンバー2ドライバー?
ドライバー | レース数 | 勝利数 | 勝率 | PP数 | PP率 |
---|---|---|---|---|---|
R.バリチェロ | 102 | 11 | 10.8% | 12 | 11.8% |
V.ボッタス | 82 | 9 | 11.0% | 17 | 20.7% |
M.ウェバー | 77 | 7 | 9.1% | 12 | 15.6% |
N.ロズベルグ | 38 | 11 | 28.9% | 18 | 47.4% |
G.フィジケラ | 37 | 2 | 5.4% | 2 | 5.4% |
D.クルサード | 32 | 3 | 9.4% | 3 | 9.4% |
G.ベルガー | 32 | 1 | 3.1% | 4 | 12.5% |
*2021年第3戦ポルトガルGPまでのデータ
以前の記事で、『チームメイトにチャンピオンを獲られた回数ランキング』を調べました。
バリチェロの6回に次いで、ボッタスはウェバーと並び4回、その他のドライバーは2回チームメイトがチャンピオンに輝いています。
そのドライバー達の、該当期間の勝利数とPP数がこちらの表です。
レース数が違うので、パーセンテージ率で見る方がいいかもしれません。
この中ではさすがチャンピオン、ニコ・ロズベルグの戦績が飛び抜けて良いです。
ロズベルグ以外のドライバーの中では、ボッタスがもっとも良い成績であることが解ります。
特に予選においてポールポジション獲得率が高いですよね。
これはレースにおいて、チームとして作戦の幅を広く取ることができる機会が多いことを意味します。
なので、ナンバー2ドライバーとしては完璧な成績と言えるんじゃないでしょうか。
ハミルトンとの通算対戦成績
予選対戦成績
年度 | 予選勝敗 | 勝率 | PP回数 |
---|---|---|---|
2017年 | 7勝 – 13敗 | 35.0% | 4回 – 11回 |
2018年 | 6勝 – 15敗 | 28.6% | 2回 – 11回 |
2019年 | 7勝 – 14敗 | 33.3% | 5回 – 5回 |
2020年 | 5勝 – 11敗 | 31.3% | 5回 – 10回 |
2021年* | 1勝 – 2敗 | 33.3% | 1回 – 1回 |
合計 | 26勝 – 55敗 | 32.1% | 17回 – 38回 |
*第3戦ポルトガルGP終了時点
年間成績
年度 | ポイント | ランキング | 優勝回数 |
---|---|---|---|
2017年 | 305pt – 363pt | 3位 – 1位 | 3回 – 9回 |
2018年 | 247pt – 408pt | 5位 – 1位 | 0回 – 11回 |
2019年 | 326pt – 413pt | 2位 – 1位 | 4回 – 11回 |
2020年 | 223pt – 347pt | 2位 – 1位 | 2回 – 11回 |
2021年* | 32pt – 69pt | 4位 – 1位 | 0回 – 2回 |
合計 | 1133pt – 1600pt | – | 9回 – 44回 |
*第3戦ポルトガルGP終了時点
以前の記事で、『ハミルトンと、歴代チームメイト5人との比較』を調べました。
ボッタスの、ハミルトンに対する予選対戦勝率は32.1%です。
これは、同じくハミルトンと組んだバトンよりも高い勝率なので、やはり予選での速さはあることを裏付けるデータですよね。
でも予選で調子が良かっても、その好調を長く維持できないのがボッタスの弱み。
決勝での結果が伴っていないことが、データにもよく現れています。
そして仮に優勝しても、その好調を次のレース以降で持続できないのが特長ではないでしょうか。
しかし、きっちりハミルトンに次ぐ2位を確保することも多いですし、ベッテルやフェルスタッペンに優勝を狙うことを諦めさせるなど、サポートではきっちり仕事してます(笑)
なので、やっぱりサポート役としては最強ではないかと思っています。
でも、というよりも。
ハミルトンに予選で30%以上も勝つなんて凄いことだし、ボッタスも十分速いドライバーだと思います。
ただやっぱり『ハミルトンが強すぎ、相手が悪すぎる』、それに尽きるような気もします(笑)
2022年はどうなる?
ということで、『ナンバー2、サポート役としては最強』ボッタスの戦績を見てきました。
今の調子であれば、こと2021年についてはシートを奪われるようなことはまず無いのではないでしょうか。
でも、2022年となると話は別です、ラッセルの影が迫っています
現在のボッタスは、
- チャンピオン争いには少し物足りない
- チャンピオンのナンバー2としては最強
というような立ち位置でしょうか。
一方の候補のラッセル、ついにイモラで秘めた野心を見せてくれました(笑)
そんな野心溢れるラッセルが、果たしてハミルトンと組んでうまくいくのでしょうか?
もし管理人がチーム代表なら・・・。
ハミルトンが2022年以降もメルセデスに残留するのであれば、間違いなくボッタスを選びます(笑)
皆さんなら、どう考えるでしょうか?
とにかく今のままでは、このようなウワサにずっと悩まされることになると思うので。
次のスペインGPでは、ここらでまた一発良いところを見せて欲しいところです。
そしてその好調を今度こそ長続きさせてもらい、さらに面白いチャンピオン争いのシーズンを期待したいですよね!
なのでボッタスにも注目して、スペインGP以降のF1も楽しんでいくこととしましょう!
以上、最強サポート役のボッタスについてでした!