メルセデス2台とマックスが沈んだチャンス、やはり勝たないといけなかった。
F1 第16戦サヒールGPが終了し、いよいよアレクサンダー・アルボンが窮地に追い込まれています。
予選ではQ2で脱落となり、挽回はしたものの決勝は期待外れの6位。
ラッセルの活躍やボッタスの戦いぶり、ペレスの初優勝などのニュースでそれほど目立ってはいませんが、レッドブルやホンダ関係者からは辛辣なコメントもいくつか出ています。
アルボンはバーレーンGPでは表彰台を獲得し、勢いをつけて臨んだラスト2レースのはずでした。
その1戦目サヒールGPでの散々な結果と、残り1戦アブダビGPでの期待を見ていきたいと思います。
予選後、ホーナーから「ベンチ入り」示唆発言
まずQ2脱落で12番手に終わった予選後。
こちらのクリスチャン・ホーナー代表の驚きの発言が報じられています。
『アルボンの2021年は、レッドブルに残留するか、ベンチで1年を過ごすかのどちらかだ』
発言の背景としては、もしアルボンがレッドブルのシート喪失となった場合に、アルファタウリへの降格があり得るのか、という質問に答えた形です。
このコメントの後に、「なので、彼に最終戦までチャンスを与えることにしているんだ」ともコメントしているので、少しこの切り取った発言だけが独り歩きしているようにも見えます。
とはいえ長い間F1を見てきていますが、、、
公式会見の場で、チーム代表が自チームのドライバーをクビにした場合の話をするなんて、記憶にありません。
やはり異例のコメントだと捉えています。
レース後、ホンダ田辺TDが珍しく不快感
そして6位で終えたレース後。
ツイッターで流れてきた速報コメントでは、まだこのように当たり障りのない表現でした。
しかし、その後行われたホンダ田辺TDの会見で、またも驚きの発言がありました。
こちらの、auto sport webの記事を引用します。
アルボンの結果について、
- 『「よかったね、6位で」というレースではなかったですね。』
- 『レッドブルは、ふたりの差が大きいチームなんでしょうね。』
この部分だけ切り取るとインパクト大なので、会話の前後のニュアンスなどは引用元のauto sport webの記事をぜひご覧ください。
それにしてもあの温厚そうな田辺TDが、ここまで不快感を感じ取れるコメントをする姿は見たことがありません。
アルボンがチーム内で、ますます孤立無念になっていなければ良いのですが・・・。
ポジティブな発言を心掛けた方がよい?
レース中の無線でも「ストレートが遅い」と発言していました。
今回のレースではセッティングを予選セットに振ったためです。
テクニカルなセクター2を速く走るためのセットだったために、レースでは苦労したアルボンです。
レース後にも、無線と同じようにストレートでのスピードが足りずオーバーテイクが難しかった旨のコメントをしています。
気持ちは解るし事実なのでしょうが、フジテレビNEXTの中継で川井さんも発言していた通り、
「予選で遅かったのは、あなたのせいでしょ」ってツッコまれてしまいますよね(笑)
レース無線は極度にアドレナリンが出ている状態なので、あまりツッコミたくはないのですが。
例えば、
『ストレートスピードが思うように出ないけど、チームのために全力を尽くして、コーナーで抜けるようトライするよ!』
というようなポジティブなニュアンスで話していれば、関係者やファンの捉え方も変わってくるのではないかと思います。
ペレスは結果を出した、アルボンも悔いのない結果を!
とは言っても結果がすべてのF1です、少々の発言なんて結果さえ出せば帳消しにできます。
そんな才能を証明する機会も、いよいよ残りは最終戦アブダビGPの1戦のみとなってしまいました。
シート争いをしているセルジオ・ペレスがサヒールGPで優勝し見事に結果を出し、アルボンにはますまずプレッシャーがかかる状況となっています。
期待される結果は、これまでも何度も言われていますが、「予選でフェルスタッペンと同等のタイム」がまず第一です。
そして決勝は4位以上がマストです。
相手関係もあるので難しいですが、メルセデス2台かフェルスタッペンが脱落した際には、表彰台のできるだけ高い位置に上がるのが目標になってくると思います。
アルボンは大好きなドライバーですし、日本にファンも多いです。
昨年の鈴鹿の予選ではマックスと同タイムを出しましたし、得意のアウトからのオーバーテイクも大好きです。
まだまだこれからも良いレースを魅せてくれるはずです。
そんなアルボンのF1人生を賭けた大一番、アブダビGPをしっかり見届けたいと思います。
そして、アブダビGP後に発表されるであろう、レッドブルの2021年シートの発表を待つことにしましょう。
以上、アルボンに対する関係者コメントと、アブダビGPに期待することでした。