メルセデスがもしオーストリアGPで敗れたら5連敗です。
ここまで負け続けて、その年チャンピオンになったチームが存在するか調べてみました!
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2021年F1第9戦オーストリアGPが開幕しています。
金曜日に行われたフリー走行2回目では、メルセデスが1-2位のタイムを記録しました。
なんとか王者の面目を保っていますよね。
しかしシーズンの流れは、目下4連勝を飾っているレッドブルに完全に向いています。
逆にメルセデスは、2014年以降のV6ターボ時代で初の4連敗を喫している状態。
もし今回のオーストリアGPでもまた敗れると、ついにあのメルセデスが5連敗となります。
そんなことを考えていたら、ふとした疑問が頭に湧いてきました。
『シーズン中に5連敗を喫したチームが、コンストラクターズタイトルを獲得したことなんてあったっけ?』
うーん、思い出せない(笑)
なんだかとても気になってきましたので、さっそく調べてみることにしました!
チャンピオンチームの最大連敗数 一覧
年度 | チーム | 最大連敗数 |
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2020 | メルセデス | 2連敗 |
2019 | メルセデス | 3連敗 |
2018 | メルセデス | 3連敗 |
2017 | メルセデス | 2連敗 |
2016 | メルセデス | 連敗なし |
2015 | メルセデス | 連敗なし |
2014 | メルセデス | 2連敗 |
2013 | レッドブル | 2連敗 |
2012 | レッドブル | 4連敗 |
2011 | レッドブル | 3連敗 |
2010 | レッドブル | 3連敗 |
2009 | ブラウンGP | 4連敗 |
2008 | フェラーリ | 4連敗 |
2007 | フェラーリ | 3連敗 |
2006 | ルノー | 7連敗 |
2005 | ルノー | 6連敗 |
2004 | フェラーリ | 連敗なし |
2003 | フェラーリ | 3連敗 |
2002 | フェラーリ | 連敗なし |
2001 | フェラーリ | 2連敗 |
2000 | フェラーリ | 2連敗 |
1999 | フェラーリ | 4連敗 |
1998 | マクラーレン | 3連敗 |
1997 | ウィリアムズ | 2連敗 |
1996 | ウィリアムズ | 2連敗 |
1995 | ベネトン | 2連敗 |
1994 | ウィリアムズ | 4連敗 |
1993 | ウィリアムズ | 3連敗 |
1992 | ウィリアムズ | 3連敗 |
1991 | マクラーレン | 5連敗 |
1990 | マクラーレン | 4連敗 |
1989 | マクラーレン | 2連敗 |
1988 | マクラーレン | 連敗なし |
1987 | ウィリアムズ | 3連敗 |
(調査条件)
- 1987年以降のシーズンを対象に調査
コンストラクターズ選手権のチャンピオンチームと、そのシーズンにおける最大連敗数を表にまとめてみました。
調査対象は、1987年から2020年までの34シーズンです。
まず現在のメルセデスと同じ、4連敗を喫したチームが緑文字です。
4連敗を喫しながらもチャンピオンとなったのは合計6シーズンです。
そして5連敗以上を喫したチームが赤文字+黄枠です。
一気に少なくなりますが、思ったよりも多く合計3シーズンもありました!
とはいえ34シーズンのうちの3シーズンなので、10%以下とかなりの低確率です。
なのでメルセデスとしては分が悪くなるので、今回のオーストリアGPはぜがひでも勝ちたいところですね。
では、チャンピオンチームが5連敗を喫したシーズンはどんなシーズンだったのか?
何か共通点はあるのか?
次に振り返ってみることにします。
ケーススタディ:2006年
このシーズンは、ルノーのアロンソと、フェラーリのシューマッハーが激しく争ったシーズン。
コンストラクターズ選手権も、この2チームで激しい戦いが繰り広げられました。
ポイントの推移はこんな感じ。
全18戦のこのシーズン、前半戦はルノーの圧勝も、後半になってフェラーリが怒涛の反撃。
ルノーは第10戦から16戦にかけて実に7連敗を喫し、コンストラクターズ首位も逆転。
しかし運命の第17戦日本GP、見事にアロンソが勝利しコンストラクターズもルノーが再逆転。
そのまま逃げ切るシーズンとなりました。
ケーススタディ:2005年
続いて2005年は、ルノーのアロンソと、マクラーレンのライコネンという若手新鋭同士のチャンピオン争い。
コンストラクターズ選手権も、当然この2チームの戦いに。
全19戦のこのシーズン、マクラーレンの信頼性問題にも助けられ、前半戦はルノーが逃げます。
しかしシーズン後半の第13戦から18戦にかけてルノーはまさかの6連敗し、コンストラクターズ首位も逆転されます。
しかしドライバーズタイトルを早々に決めたアロンソの活躍もあり、最終戦までもつれたコンストラクターズ争いは、ルノーが再逆転して逃げ切るシーズンとなりました。
ちなみにもう16年も前なのに、この2人がまだ現役で戦っているなんて凄いですよね!
ケーススタディ:1991年
The inaugural race at the Circuit de Barcelona-Catalunya, in 1991
Mansell and Senna make magic at the #SpanishGP pic.twitter.com/kMfidx7Efn
— Formula 1 (@F1) May 10, 2018
最後は1991年、マクラーレンのセナと、ウィリアムズのマンセルの激しいチャンピオン争いのシーズンです。
コンストラクターズ選手権も、ドライバーズ選手権同様この2チームの戦い。
開幕戦から破竹の4連勝を飾ったマクラーレンのセナ。
しかしウィリアムズがそこから快進撃を始め、第5戦から9戦にかけてマクラーレンは5連敗しコンストラクターズ順位も逆転。
本田宗一郎氏の逝去となった第10戦にセナが勝利して以降、中盤戦にマクラーレンが再び盛り返し再逆転。
しかしマンセルも譲らず、この動画の第14戦スペインGPを優勝し、再びコンストラクターズはウィリアムズが首位へ。
そんな激しい戦いも、運命の第15戦日本GPでのマンセルのクラッシュにより終止符が打たれます。
その結果、マクラーレンが再々逆転しチャンピオンとなるのでした。
過去3回との共通点は?
過去3回のケースを見てきました。
5連敗以上しながらもチャンピオンを獲ったチームに共通する点はこんなところでしょうか。
- シーズン開幕当初は選手権をリードしている
- 5連敗以上を喫した際に、一度は逆転を許している
- その後、必ず再逆転を果たしチャンピオンとなっている
今年2021年のコンストラクターズ選手権の推移は今のところこんな感じ。
このように、今シーズン開幕当初シーズンをリードしていたのはメルセデスです。
なのでメルセデスとしては、仮にオーストリアGPで負けて5連敗となったとしても。
過去3回の5連敗以上のケースを鑑みると、再逆転できそうなデータ・ジンクスではありますね!
といっても、メルセデスが5連敗すると決まったわけではないですし(笑)
少ない母数での統計データなので、あくまで参考程度かと。
ただ5連敗はチームのモチベーション的にも良くないでしょうから、ここはメルセデスにも奮起してほしいところ。
ファンとしては、ますます先の読めないチャンピオン争いのシーズンを見たいので!
このあとのオーストリアGPの予選や決勝、メルセデスの奮起を楽しみに見たいと思います!
以上、コンストラクターズチャンピオンが5連敗したケースの調査でした!