2020年 F1第9戦 トスカーナGPの予選が行われ、またもメルセデス勢が1-2位を独占する結果となりました。
しかしながら、ポールポジションのハミルトンから、3位のフェルスタッペンとの差は僅か0.365秒です。
これは今年これまでの予選の中で、ポールポジションから、メルセデス以外のチームとの最小の差となります。
果たしてレッドブルが、レースで逆転するための秘策はあるんでしょうか。
5番手以下に目を向けると、なんといってもルクレールが鬼神の走りを見せてくれました。
それ以外の注目ポイントも含めて、さっそく決勝レースに向けて見どころを見ていきたいと思います
ストレートが速いレッドブルの戦略は?
レッドブルについては、フェルスタッペンの僅差の予選も見事でしたが、今回はチームメートのアルボンも4番グリッドからのスタートとなるのが大きいです。
2列目をレッドブルが占めたのは今シーズン初です、これでチーム戦略が立てやすくなるはずです。
とは言っても、残念ながらフリー走行を見る限り、アルボンのレースペースではメルセデスにはついていけないでしょう。
しかしそれでも、この位置からのスタートなら出来ることはあります。
- スタートで絶対に5位以下のマシンに抜かれないこと
- メルセデス勢のピットストップウインドウ内に必ず居続けること
この2つがチーム戦略においての最低限のアルボンの仕事になると思います。
そうすることで、メルセデスの戦略の自由度を減らせます。
ピットストップウィンドウは、20秒+静止時間くらいでしょうか、
アルボンが常にメルセデスから20秒前後以内の位置に居続けられるか、注目して見てみましょう。
フェルスタッペンは、とにかくメルセデス勢をプッシュし続けて、マネジメントさせずにタイヤを使わせることが重要ですね。
シルバーストン並にタイヤに厳しそうなこのサーキット、勝機はまずそこですね。
そして今回、セクター3区間が速かったように、ストレートが速いセットに振っています。
抜きにくいサーキットとは言え、F2を見る限りでは、長いホームストレートでDRSを使えば、オーバーテイクも可能そうです。
メルセデスにタイヤを消費させて2ストップ作戦に持ち込み、機を見てホームストレートでぶち抜く。
そんなレース展開を期待して、見ることにしましょう。
ルクレールの5位は凄すぎる結果
フェラーリのルクレールが、なんと予選5位という結果に。
予選で一番の驚きだったかもしれないです、やっぱりこのドライバーは凄いですね。
Q3最後のアタックを他のドライバーがイエローフラッグで台無しになったという、ラッキーな側面もあっての結果でした。
しかし、凄いドライバーって、なぜか、そういう時、その場所にちゃんと居ますよね。
特に今回は、フェラーリにとって参戦1000レース記念の特別なグランプリです。
予選とはいえ、大事なレースでここまでの結果を出すとは、恐れ入りました。
こういう結果を積み重ねることで、チームリーダーとしての人望も集まるし、すべて自分中心のチーム作りという真のチャンピオンへの道が開けてくると思います。
残念ながらレースでは、後方グリッドの速いマシンから、追い立てられ続けるようなレースになると思います。
でも、こんなに速いルクレールが、どんな守りのレースを見せてくれるのか。
大いに注目して見てみましょう!
ムジェロ熟知のライコネンにも注目
そして、今回注目したいのが、キミ・ライコネンです。
ちょうど20年前に、テストで初めてF1マシンに乗ったのがこのムジェロ・サーキットです。
デビュー当時はレース経験が不足していると言われ、暫定のスーパーライセンスしか貰えなかったライコネン。
しかしいきなり入賞して周囲を黙らせ、その後チャンピオンへの道を駆け上がっていったのはご存知の通り。
そんなライコネンが、このムジェロで今年一番目立つ走りをしてくれています。
テレビ中継でも言ってましたが、このコースを800周以上も走っているのだとか。
現役ドライバーで最もこのコースを熟知しているはずです、もしかしたらライコネンにしか見えないラインがあるのかも!?
とにかく、ライコネンの来年以降の去就も気になるところです。
続けるにしろ、辞めるにしろ、本人の意志で決めることになると信じたいですが、
今回のレースで上位争いをすることで、ライコネン本人にF1の楽しさをあらためて感じてほしいですね。
それが、来年以降も現役を続けていくモチベーションになって欲しいと思います。
そのためにも、今回のレースは上位で戦うライコネンに期待して見てみましょう!
観客が居るF1は、やっぱり最高です!
最後に、やっぱり観客の居るF1を見るのは最高ですね!
今回は2880人とまだまだ少ない観客数です。
でも、このように観客や、風に揺らめく旗がテレビに映ると、なんだかいつもの光景が戻ってきたみたいで、それだけでとても嬉しくなりました。
予選後もこのように、ポールポジションを取ったハミルトンが、ユニオンジャックの旗を持ったスタンドのファンの声援に応えていました。
見ている我々ファンだけじゃなくて、きっとドライバーたちも嬉しかったのではないでしょうか。
ぜひ今回の観客を入れたトスカーナGPが、何事もなく無事に成功で終わるように祈りたいと思います。
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そろそろ秋の気配がしてくる中で、例年なら鈴鹿観戦の準備やワクワク感が始まる時期です。
残念ながら今年は日本グランプリは開催されませんが、今回の成功が、きっと来年以降の大観衆の中でのF1レース開催へと繋がっていくでしょう。
とにかく無事に終わるように祈りながら、
見どころいっぱいのトスカーナGPを楽しむことにしましょう!